[公開練習]2025.6.12
佐々木尽が前代未聞のパフォーマンス!
WBO(世界ボクシング機構)ウェルター級2位の佐々木尽(23=八王子中屋)が12日、東京・八王子市内の所属ジムで報道陣に練習を公開した。
佐々木は、6月19日(木)、東京・大田区総合体育館で開催される「NTTドコモ presents Lemino BOXING」のメインイベントで王者のブライアン・ノーマンJr(24=米)に挑戦、試合の模様は、Leminoプレミアムでライブ配信される。
日本人初の世界ウェルター級チャンピオンを目指す佐々木は、3年前と1年前の自身のパネルを用意し、「過去の自分とスパーリングをします」と、驚きのパフォーマンスを披露した。
公開練習が決まってから佐々木自身が考案したようで、過去の自分の超えたいという意味で、躊躇なくパンチを打ち込みパネルを破壊した。佐々木は「過去の自分は、ディフェンスが甘かった。あれでは世界は獲れない。今はディフェンスが良くなり、スパーリングでもパンチをもらわなくなった。攻撃パターンも増えた」と進化に自信を見せた。
1週間後に迫った世界戦に、「ここまで1日、1分も試合のことを忘れたことはない。過去一番仕上がっている。毎日、気持ちが高ぶって、なかなか眠ることができない」と語った。
あらためてチャンピオンの印象を聞かれた佐々木は、「礼儀正しくて真面目で強い。自分のことをなめているという声もあるが、そんなことはないと思う。練習動画がSNSでアップされているので見たが、仕上がっている」と話すと、「油断した相手に勝っても意味がない。本気できてほしい。ノーマン選手に『つまらない試合はやめよう』と伝えたい。でも、絶対に面白い試合になる」と熱い思いを伝えた。
佐々木が13歳でボクシングを始めた時から指導している中屋廣隆チーフトレーナー(写真:左)は、「2年半前の豊嶋戦(豊嶋亮太=帝拳)の前に初めて『コンビネーションの打ち方を教えてください』と言ってきた。それまでコンビネーションを勉強しないで、基礎だけで世界ランカーになった。大きな幹を作った後にたくさんの枝葉をつけて実がなる時期に来た」と、満を持しての世界挑戦だと強調すると、「過去、うちのジムで2度世界挑戦したことがあり、失敗して随分、勉強させてもらった。今回は、勉強するつもりはありません」と、八王子中屋ジム創設30周年の集大成を見せるつもりだ。
「驚く展開になる」中屋廣隆チーフトレーナー
続けて、「下馬評は8対2くらいで不利だと言われているが、世界戦で初めて勝てるイメージが沸いている。皆が驚くような展開になる」と言葉に力を込めた。
公開練習では、縄跳び、シャドーボクシング、ドラムミットを1ラウンドずつ披露。ドラムミットに強烈なパンチを叩き込み、顎に入れば一撃で終わるような衝撃度を感じさせた。
佐々木にとって幸運な出来事もあった。6月2日にジムの玄関前に縁起が良いとされる白ヘビが現れたという。ジムのスタッフが通報したため、佐々木は白ヘビを見ることができなかったが、「このタイミングで、すごくないですか! 幸運をもたらすということで」と喜んだ。
国内でウェルター級の世界タイトルマッチが行われるのは35年ぶりのことだ。佐々木は「日本ボクシング界の歴史を変える。一緒に勝利を掴み取りましょう!」と日本人初の世界ウェルター級チャンピオン誕生を高らかに宣言した。
八王子駅改札前には懸垂幕、八王子駅北口と南口には横断幕とポスターが飾られ、八王子駅内には特設ブースが設けられており、八王子駅は佐々木尽一色だ。
日本ボクシングの歴史が動くまで、あと1週間!
シェアする
LINEで送る