[会見]2025.6.10
WBO女子世界スーパーフライ級王者の晝田瑞希に新たな勲章!

WBO(世界ボクシング機構)女子スーパーフライ級王者の晝田瑞希(29=三迫)が10日、都内の日本ボクシングコミッション(JBC)本部事務局で開かれた記者会見に出席し、王座防衛の報告を行った。
晝田は、日本時間5月18日(日)、米国カリフォルニア州で同級1位のカーラ・アイレン・メリノ(25=アルゼンチン)に判定勝ちし、4度目の防衛に成功した。
「Box Rec」(ボックス・レック)1位認定Tシャツが贈られた
試合後、米国の老舗ボクシング専門誌「ザ・リング」が認定するリング誌ベルトを手にし、さらに世界中のプロボクサーの戦績を記録したウェブサイト「Box Rec」(ボックス・レック)では、晝田の女子スーパーフライ級1位を認定した。
リング誌でもチャンピオンに認定!
リング誌編集長のダグ・フィッシャー氏は、会場での観戦を経て、翌日、晝田をリング誌のチャンピオンに認定した。これは日本人女子選手として、初の快挙だ。Box recによる階級1位の称号は、元世界5階級制覇王者の藤岡奈穂子さん以来、日本人女子選手2人目。リング誌のベルトはまだ届いていないが、「Box Rec」から特製Tシャツが届いた。晝田は「私がもらってもいいのかなと驚きつつ、うれしかった」と笑顔を見せた。
指名挑戦者のメリノに完勝した晝田は、「相手はかなり強いと聞いていたので、試合前はずっと怖かった。1ヶ月半前からロサンゼルスでスパーリング合宿に入って調整した。チームのおかげで掴んだ勝利。これまでの試合で一番ホッとした」と振り返った。
リードパンチで巧みにコントロールしながら、左ストレートで出鼻を挫き、打ち合いを得意とするメリノに付け入る隙を与えなかった。「相手の大きなパンチを警戒し、絶対にもらわないように集中して戦った。慎重すぎたかもしれないが、マニー(マニー・ロブレストレーナー)から『面白い試合をしなくていい』と言われていた。勝ちにフォーカスしすぎて(試合後は)どうかなと思ったが、SNSで褒めてくれる投稿があり、うれしかった」と語った。
加藤健太トレーナーは、「最初は不安を抱えていたが、ロサンゼルスに行ってマニーと取り組む中で、自分が(試合直前に)米国入りした時には、不安を払しょくしていた。日本で取り組んできたことと、米国でのスタイルを融合させて、試合では良い動きだった」と評価した。
練習はすでに再開しており、来日中のWBA女子世界スーパーフライ級1位のリン・サンドストローム(33=豪)との実践練習を重ねている。さらに今月22日からはオーストラリアで、2週間のスパーリング合宿の予定だ。
晝田は「めちゃめちゃ若いわけではないので、立ち止まっている暇なんてない。今を一生懸命に生きる」と意気込みを語った。
次戦については未定だが、「9月くらいにできれば。日本で戦うことはない」と海外での戦いを希望している。三迫貴志会長は「指名戦をクリアしたので、米国や他国、王座統一戦など、さまざまな可能性を検討している。さらなるパフォーマンス向上に期待し、米国で日本の晝田を広めてほしい」と期待を寄せた。
日本の女子ボクシング界を牽引し、世界の舞台で確実に存在感を高めている晝田は、「世の中にはもっと強い選手がいる。もっと強くなって、ラスベガスで試合がしたい。その際は両親を招待したい」と飽くなき向上心を示した。
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