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[試合後談話]2024.5.5

子どもの日! 三重で激戦!

 市野ジム主催の「REAL FIGHT9」が5日、三重AGF鈴鹿体育館で行われ、全6試合で熱戦が繰り広げられた。2023年全日本スーパーバンタム級新人王の武藤涼太(19=松田)は、スーパーバンタム級6回戦で中本豊(26=結花)と拳を交えた。
武藤涼太(松田)が3回TKO勝ち
 サウスポー同士による一戦は、武藤が前の手で距離を測りながらタイミングを探ると、右ボディでダウンを演出。続けて左ボディで倒した。中本は、2回に左右フックで反撃。しかし、武藤は冷静さを保つと、3回に左ストレートから連打でフィニッシュに持ち込んだ。
「いずれ日本ユースを狙っていきたい」
 全日本新人王決定戦以来の試合を勝利した武藤は、「ダウンを奪ったが、攻め急がず落ち着いて戦うことを心掛けた。相手が頭を下げてきたので、ボディを狙った」と淡々と振り返り、「まだまだ満足するわけにはいかないので、今日は60点」と、KO勝ちにも辛口採点した。

松田ジムを盛り上げていく

 同門の宮澤蓮斗(21)が、4月25日(木)に日本ユース・ミニマム級王座を獲得。「自分のことのようにうれしかった。ジムに勢いを感じるので、このまま突っ走りたい」。名門松田ジムを盛り上げていく。
濱口人夢(市野)がラストファイトを勝利!
 メインイベント、58.1kg契約8回戦では濱口人夢(30=市野)と飯見嵐(27=LUSH緑)が激突した。濱口がトリッキーな動きで攻め立てると、6回に右オーバーハンドを叩きつけてダウンを演出。7回にロープに詰めて、連打でレフェリーストップに持ち込んだ。
「諦めなかったら良いことがある!」
 地元鈴鹿市でラストファイトに臨んだ濱口は、6連敗を脱出し有終の美を飾った。試合後、取材に応じた濱口は、「世の中に、こんなにうれしいことはあるのかと。うれしすぎて覚えていない」と感情を爆発させた。勝ったり負けたりを繰り返した濱口だが、派手な試合で会場を盛り上げる、中日本では知られた存在だ。この日も、大勢の応援団が駆け付けて雄姿を見届けた。

ボクシングに出会えて最高!

 リングに上がると荒々しいファイトを見せるが、普段は腰が低く実に礼儀正しい青年で、初めて取材をした時は、そのギャップに驚かされた。濱口は「諦めなかったら、なんか良いことがある。未来がある子どもたちに、そんなことを伝えたいですね」と言葉に力を込めた。
市野将士会長と歩んできた
 この試合で引退すると聞いた市野将士会長は、迷うことなく濱口をメインイベンターに抜擢した。市野会長は「一番の強敵で、これまで以上に追い込んでいた山辺(山辺連)が負けたのがショックだが、人夢(濱口)が面白い試合をして勝ってくれたのがなにより。お客さんも喜んでくれて良かった」と総括した。この日、1000人の観客が詰めかけて、盛り上がりを見せた。

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