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[公開練習]2023.9.14

重岡優大・銀次朗兄弟が練習を公開

 兄弟揃って、それぞれミニマム級の暫定世界王座に就いているWBCの重岡優大(26=ワタナベ)とIBFの重岡銀次朗(23=ワタナベ)が14日、都内のワタナベジムで練習を公開した。

 重岡兄弟は、10月7日(土)、東京・大田区総合体育館で、それぞれ正規王者と王座統一戦を迎える。

 優大がWBC王座統一戦で対戦するのは、パンヤ・プラダブスリ(32=タイ)。41戦40勝(24KO)1敗の戦績を残している名チャンピオン。

 銀次朗が統一するのは、IBFのミニマム級王座。今年1月に対戦した時には、試合中の偶然のバッティングによる負傷のため、正規王者のダニエル・バラダレス(29=メキシコ)が試合続行不可とし、無効試合となった。来月の再戦で決着をつける。

重岡優大(26=ワタナベ)

 3150FIGHTクラブの亀田興毅ファウンダーは常々、契約選手のバックアップの重要性を説いてきた。重岡兄弟には、OPBFライトフライ級王者ミエル・ファハルド(比)、元世界ランカーでOPBFライトフライ級10位のジェイソン・バイソン(25=比)、WBA世界ミニマム級3位のジョン・マイケル・ズレタ(28=比)の3名のスパーリングパートナーを招聘している。

 この日、優大はバイソンと、銀次朗はズレタと、それぞれ2ラウンドのスパーリングを披露した。

バイソンvs優大

 初回に左ストレートで顔を弾いた優大は、相手の返しの右ストレートをバックステップでかわすと、カウンターの右フックをヒット。2ラウンドも足をよく動かしながら、カウンターを好打した。

 優大は「4日連続でスパーリングをしていて、明日もする。今日は2ラウンドだけだったので、スイッチが入らなかった。12ラウンドのスパーリングでは、各ラウンドごとにテーマを掲げながら、危機感を持ってやっている。日本人選手と違って、実戦に近い緊張感を持ちつつ、楽しく練習をしている。3人(フィリピン人)ともタイプが違う。日本人選手にはないテクニックがあり、とにかくパンチが強い。疲労感はあるが当たり前のこと。この環境に感謝しながら練習している」と、言葉の端々から充実感が伝わってきた。

フィリピンからトップ選手3名招聘
 重岡兄弟は、それぞれが世界の暫定王者だが、10月7日に同日同会場で、揃って、正規王者と王座統一戦を行って、主要4団体(WBA/WBC/IBF/WBO)の内のWBCとIBFの王座を奪取するチャンスが待っている。

 亀田ファウンダーは疲労が溜まる中、練習を披露した重岡兄弟について「今の時期にしてはよく動けている。本人たちも勉強になっていると思う。生き生きと楽しそうにスパーをしていましたね。それだけでフィリピンから呼んだ甲斐がある。次の試合が楽しみ」と目を細めた。
重岡銀次朗(23=ワタナベ)

 ステップを刻みながら、相手の踏み込みにジャブを合わせた銀次朗は、左ストレートを打ち抜いた。2回には、プレスをかけて左オーバーハンド、右フックで優勢に進めた。

銀次朗vsズレタ
 銀次朗も調整が順調に進んでいる。「ズレタは、テクニックがあるので、仕留めるのは厳しい。変則的な動きからパンチを出してくるので、試合に近い感じでできている。明日は、12ラウンドのスパーリングを予定している。足を負傷していたが、既に完治して2週間前からスパーリングを開始した」と実践形式による最終調整を続けている。

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