晝田瑞希! 初防衛戦の相手はモートン

　WBO女子世界スーパーフライ級タイトルマッチの前日計量が12日、都内のJBC(日本ボクシングコミッション)事務局で行われ、初防衛戦に臨むチャンピオンの晝田瑞希(27=三迫)と、挑戦者で今回が2度目の来日となったケーシー・モートン(39=米国)の両者が顔を合わせた。

　両選手揃って、200グラムアンダーの51.9kgで計量を終えた。着替えを済ませて写真と映像撮影に応じた晝田とモートン。フェイスオフの要請がなかったことに、モートンは、やや不満があったようで、これを受けて、取材陣がフェイスオフをお願いすると、向き合ったモートンは、晝田に呪文を唱えるように語りかけていた。

　フェイスオフの後の囲み取材にも応じた晝田は、初防衛戦に関しても普段通りの戦いをすることを強調。「デビュー戦でも、6回戦でもタイトル戦でも、どの試合も100%でやる。(今回は)勝てば、防衛できるだけ。ただ勝つだけ」と試合に集中した。

　モートンと向き合った晝田は「念仏を唱えてたようだけど、関係ない」と表情すら変えず、フェイスオフに関しても「映像でしか見たことがなかった」と拍子抜けした様子で、「綺麗な方だなというくらい。思ったよりも手足が細かった」と印象を述べた。

　先日、これまで女子ボクシング界を牽引して来た藤岡奈穂子さんが引退を発表。後継者に晝田の名前を挙げていたが、「自分は自分のことで精一杯で、そこまで大きい人ではない。自分のためにやっていくことが、そういうこと(牽引する立場になること)につながっていけばいいと思う」と語るに留めたが、「ボクシングが好きでやっているので、減量も苦しいとは言いたくない」と目の前試合に集中。米国合宿から始めた週3日のスパーリングを帰国後を継続したという晝田は「アメリカのトレーナーと約束した6ラウンドKO」を宣言して会見を終えた。

　4年ぶり2度目の世界挑戦となるモートンは「トレーナーが変わって、スピードとタイミング、全体的にレベルアップした」とオーティス・セイモア トレーナーと取り組んできた4年間の集大成となる大一番に自信を示した。ビデオ分析はトレーナーの仕事というモートンは「明日は全部出し切って、痛めつける」と気持ちを込めた。

　日本人とのハーフだと明かしたモートンは、最近結婚した夫で元プロボクサーのエディ・クルフト氏も日本人とのハーフだと紹介し、明日の戦略に関する質問には「風林火山」と言って笑顔を見せた。