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[試合後会見]2022.8.26

武居由樹のタイトル初挑戦!

 OPBF東洋太平洋スーパーバンタム級14位の武居由樹(25=大橋)が26日、後楽園ホールで開催された「第91回NTTフェニックスバトル」のメインイベントにて、王者のペテ・アポリナル(27=比)に挑戦した。

 キックボクシングで頂点を掴み、ボクシングに転向。5戦目でタイトル初挑戦した武居は、ベルトを奪うことができたのかーー。試合後、両選手に話を聞いた。
武居由樹(大橋)がベルト奪取に成功
 武居が3度のダウンを奪い、ベルト奪取に成功した。サウスポー武居は、相手の右フックを見切ると、右フックを決めてダウンを演出。再開後、左ストレートで倒した。その後も集中力を切らさず、上下に打ち分けると、4回に得意の右フックでダウンを追加。アポリナルは、被弾しながらも懸命に打ち返したが、5回に左ストレートでグラついたところで、レフェリーが両者の間に割って入った。
「試合前はプレッシャーがあった」
 5戦全勝(5KO)でベルトを巻いた武居は「元K-1チャンピオンとしての肩書きがあり、周りからの期待を感じているので、プレッシャーがあった」と試合前の心境を明かし、ホッとした表情を見せた。

 3度のダウンを奪っての勝利に「最初にダウンを奪った右フックは、当たったくらいの感触。4ラウンドは(パンチが)当たるなと思い、感覚で出した」と淡々と振り返った。
合格点を与えた
 会見に同席した大橋秀行会長は「今後を見据えたら判定勝ちでも良かったが、不安視されていたスタミナ面、ガード面も良く、まともなパンチをもらわない中で、5ラウンドで仕留めた」と武居の強さを褒め称えた。

 コンビを組む八重樫東トレーナーは「これまでとは違って、攻防の緻密さが身に付いて、相手の崩し方がわかってきた。段々、ボクサーらしくなってきた」と合格点を与えた。
バンタム級も視野に入れる
 「スーパーバンタム級が、大変なことになってきた」と大橋会長は嬉しい悲鳴を上げた。現在、バンタム級3団体統一王者の井上尚弥(29)は、年内に予定されているWBO王者のポール・バトラー(33=英)との王座統一戦を勝てば、来年には階級を上げる予定だ。さらに日本とWBOアジアパシフィック2冠王者は井上拓真(26)で、拓真もバンタム級とスーパーバンタム級で世界王座返り咲きを狙う。

大橋ジムがスーパーバンタム級アジア3冠を独占

 「尚弥がスーパーバンタム級に上げたら、バンタム級でいけるか?」と聞かれた武居は、「はいっ! いけます!」と元気よく答えた。スーパーバンタム級を主戦場としている武居だが、1階級下げてバンタム級でチャンスを狙うかもしれない。

 今後の予定を聞かれた大橋会長は「チャンスがあったら」とハッキリとは言わず、可能性を探っていくとした。
「まだ戦えた」アポリナル
 一方、試合直後にリング上で、レフェリーストップの早さに不満の表情を見せたアポリナル。試合後に取材に応じると「パンチを当てた瞬間にストップと言われた。まだ戦えた」と悔しさをにじませた。

 「武居は、スピードとパワーがあり強かった。最初のダウンは効いたが、あとは効いていない。チャンスがあればまた戦いたい」と、前チャンピオンとしてのプライドを見せた。

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