村田諒太が決戦4日前の心境を語る

　WBA(世界ボクシング協会)ミドル級スーパー王者の村田諒太(36=帝拳)が5日、所属ジムを通じて試合前の心境を語った。

　村田は、4月9日(土)にさいたまスーパーアリーナで、IBF(国際ボクシング連盟)同級王者のゲンナジー・ゴロフキン(39=カザフスタン)との王座統一戦に臨む。新型コロナ感染予防対策のため公開練習は行われず、書面による質疑応答と写真が公開された。

　この日、村田はシャドーボクシングやカルロス・リナレストレーナーとのミット打ちで約1時間半のメニューを消化した。

■対戦相手のゴロフキンがついに来日し、どのような気持ち、感情となったか。
村田 いよいよだなという感じです。そして計量まで3日、やっぱり恐怖ももちろんあるし、楽しみはあまりありませんが、色々な緊張感もあります。ゴロフキン選手が相手じゃなければ、こういった想いにはならなかったのかなとも思います。やはりゴロフキン選手が相手というのは、これまで以上に緊張感はいやがおうにも高まります。

■上記とは別に、2年4ヶ月ぶりの試合まで1週間を切り今の心境は。
村田 コロナ禍での延期は避けたい、それが第一に来ます。これは切実なところです。今は、そういった現実的なことを考えてしまいます。

■シューズやトランクスなど、ゴロフキン戦仕様に特別なアイテムを用意していますか。
村田 これまでの試合で、自分で用意したことはなく、今回の試合でも同じです。

■家族と離れたホテル生活で、連絡はどんな手段でどれぐらい取り合っていますか。やはり家族との会話は励みになりますか。
村田 主にビデオ電話で連絡を取り合っていますが、とても励みになります。早く帰って会いたいという気持ちにもなりますが、ホテルに泊まり込みで約1ヶ月となり、会ったときに子供たちがどういう風に見えるのか。時期によってはこんなに成長したかなと、大きく変わったように感じる時があるんです。

■一人で過ごすホテルの部屋で、この2年間に思いをはせた(振り返った)時間はありますか?
村田 この2年間に限定しては、振り返ることはありません。ですが、ホテルの窓から見える東京の風景、東京タワーだったりを見ながら、自分のこれまでのボクシング人生を振り返ることはあります。子供の頃、修学旅行で東京に来て色々な名所に行きましたが、その東京にいて、自分の人生でまさか、これほど注目される舞台に立つ、なんて思いもよりませんでした。いわば夢が叶っていると言えると思うんです。こういった人生を歩めるとは、当時まったく思ってもいなかったので、そういう具合に自分のボクシング人生をふと振り返る時はあります。