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前WBC世界ライトフライ級チャンピオンの寺地拳四朗(29=BMB)が24日、都内で記者会見を開いた。拳四朗は、世界王座を8度防衛に成功し、今年9月に9度目の防衛戦で地元京都に矢吹正道(29=緑)を迎えて、自身初の凱旋世界タイトルマッチに臨んだが、9ラウンドに右目上を大きくカットし、流血しながらも大健闘を見せたが10ラウンド終了間際にレフェリーストップ。この瞬間、具志堅用高氏が持つ世界王座13回連続防衛という日本人最多記録の更新の夢が途絶えた。
この試合は、カンテレドーガでライブ配信されたが、テレビ関係者の話では、試合終了後も有料アーカイブ動画の視聴数が伸びるなど、異例の事態が起きていた。考えられる理由は、絶対王者と称されてきた拳四朗が敗れた、という衝撃的なニュースが流れたからではないかという。
試合後は数週間、敗戦のショックで家に引きこもっていたと話した拳四朗は、「実力を信じてくれている人のために頑張ろうと思った」と切り出すと「負けた相手に勝つことで自信を取り戻したい」と、矢吹へのリベンジを誓った。
試合後には、ネット上などでも矢吹による故意のバッティングではという声が上がり、父で所属ジムの寺地永会長がJBC(日本ボクシングコミッション)に対して、弁護士を通じて質問状を送ったことには「ジムの会長が意見するのは、ふつうだと思う」としつつも、「バッティングに関しては、僕がどうこう言うことではないと思うし、結果は出ている」と述べるに留めた。
試合中の心境を問われると「焦りがあった。倒しに行くしかなかった」とし、レフェリーが試合を止めに入った瞬間は「終わったなという感じ」と振り返った。
連続防衛記録は途切れたが「プレッシャーがなくなって、別の選択肢が増えた」と気持ちを切り替え、複数階級制覇や王座統一など、第二のストーリーが始まることに期待を寄せる一方で「チャンピオンに返り咲きたい。まずは、リベンジしてから」と矢吹とのダイレクトリマッチに気持ちを集中した。
今後に関して、年内は体力作りをして、年明けに走り込みでスタミナをつけてからジムワークを本格化するとした。気になる矢吹とのリベンジマッチの日程は未定。
矢吹と戦った感想を問われると「強かったと思いますよ」と新チャンピオンを称えたが、リベンジマッチでの戦い方に関しては、加藤健太トレーナーと相談するとしながらも、「戦い方は変わらない」と話し、ジャブを軸に組み立ててきた、これまでの戦い方の完成度を高めるとし、「リベンジ。そして、また、輝きたい!」と締めくくった。