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ボクシングのワールドカップと称されるWBSS(ワールドボクシングスーパーシリーズ)のバンタム級決勝戦が今夜、さいたまスーパーアリーナで開催される。決戦のリングに上がるのは、WBA・IBFの統一チャンピオン井上尚弥(大橋)とWBAスーパー王者のノニト・ドネア(比/米)。ボクシングナビゲーターとして活躍中のやすおかだいごが、ゲストに東洋太平洋スーパーライト級王者の内藤律樹(E&Jカシアス)を迎えて、この試合の展開を予想した。
モンスターの癖に話が及ぶと「ありますよ」と一言。内藤が見つけた試合中に一度だけ出る井上尚弥の癖とはーー。
決戦前夜、水道橋にあるボクモバ編集室で対談形式の展開予想で大盛り上がりした。
だいご:お忙しい中、お時間いただきありがとうございます。早速ですが、まずは僕と内藤さんのそれぞれの予想をフリップに書くことにしませんか?
だいご:僕は1ラウンドKOで尚弥の勝ち。濃密な試合の中で、井上選手が左ボディで倒すと思うんですよね。内藤さんはどうですか?
内藤:2ラウンドKOで井上尚弥の勝ち。1ラウンドは様子を見て、距離を把握してから、右ストレートボディからの左フックで尚弥が倒します。
だいご:ドネアが得意とする左フックを尚弥が打つということですか!
ドネアが来日して以来、公開練習、予備検診、前日計量と取材を続けてきた、やすおかだいごは、ドネアの見せる余裕、または独特のオーラのような不気味さを肌で感じたという。その上で、何か仕掛けてくるのではないかと危機感を募らせている。
今回ゲストの内藤は、ピークアウトしたとの意見も聞こえてくる36歳のフィリピン出身のスーパースターに対して、「尚弥はドネアのピーク時をイメージして準備してきてるはず」と油断することなく、大一番に臨むモンスターの心境を推測した。
「打たれ強くてタフな選手」と内藤が称したフィリピーノフラッシュだが、「ドネアは相手のパンチをブロックして受けて、左フックを返すのが得意だけど、尚弥はブロックの上からでも倒すかもしれない」と、モンスターの破壊力を絶賛。ドネアのディフェンス力が勝負のカギとした。
一方で、「ドネアの左フックが怖いはずだけど、そこに尚弥は強い右を打ちにいけるかどうかですね。尚弥は気持ちも強いですからね」と日本が誇るライジングスターのハートの強さも強調した。
「ドネアはプレッシャーを掛けるためではなく、1ラウンドは特にポイントを取るために絶対に最初から前に出てくる」と最初の3分の展開を予想。ここでズバリ、「ドネアの狙いは後半勝負です」と断言。尚弥のパンチをブロックしながら、どう感じるのか?これまでの経験からパンチ力がある選手や様々な角度から打ってくる選手たちを相手に攻略の糸口を見つけてきたドネアだが、ブロックした時に尚弥の破壊力を見誤ると世界5階級制覇王者といえども後半戦を迎える前に赤信号が灯る可能性があることを示唆した。初回に尚弥のパンチをブロックして受けたドネアが、「これなら倒れないと判断して、プレッシャーをかければ、わからない展開になるかもしれないですが、99%それは無いと思います」。その上で「ドネアでさえ食らったことの無いパンチ力に驚くのではないか」と持論を続けた。
ただ一点、モンスターの癖に関して話が及ぶと「ありますよ」と一言。相手との距離感をつかむのが得意で早い尚弥だが「相手が序盤に足を使ってきて距離感をつかみきれてないときに、相手が前に出てくると若干ですが、上体が起きあがった状態で左フックを打つことがあるんです」と紙一重の対応をする場面を指した。距離を把握して強いパンチを打つモンスターだが、相手との距離を合わすために出る試合中に1度だけの癖。この癖がモンスターが見せる唯一の穴なのかは、リングで対峙したものにしかわからない。ドネアにとってこれが突破口となるのかもわからない。ただ、相手の癖を見破り、戦略を練ることで知られるドネアはこの試合、どのように井上尚弥を攻略するのか? ゴングは今夜、19:57からフジテレビで生中継される。