井上尚弥が世代交代を高らかに宣言!

　世界最強を決めるトーナメントWBSS(ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ)バンタム級決勝戦、WBA(世界ボクシング協会)、IBF(国際ボクシング連盟)バンタム級王者の井上尚弥(26=大橋)対WBA世界同級スーパー王者のノニト・ドネア(36=比/米)の記者会見が5日、都内のホテルで行われた。会見で井上は、「世代交代を確実に成し遂げたい」と世界5階級制覇王者を破り、新たな歴史を刻むと約束した。
　試合は11月7日(木)にさいたまスーパーアリーナで行われ、当日午後7時57分からフジテレビ系列で全国生中継、WOWOWでは11月9日(土)午後9時から録画放送、NHK・BS8K放送で当日午後9時から生放送される。

　最初にマイクを握ったドネアは、「ここまで大変すばらしい経験をさせてもらった。決勝まで来られたことはファイターとして誇りに思っている。これまで多くの栄光を手にしてきたが、井上尚弥と対戦できることは、特別な気持ちで大きなモチベーションになっている」と落ち着いた口調で話し、「彼は世代交代という言葉を使っているが、その前に立ちはだかる大きな壁になる」と意気込んだ。

　続いてマイクを手にした井上は、「決勝まで残り2日となったが、トーナメントが始まって1年、いよいよこの舞台に来たなという思い。ドネアは憧れている選手のひとりで決勝で戦えることに誇りを持っている」。「魅力的なトーナメントに自分が日本代表で出ているので自分が勝たないと日本人はここまで登れないと思うので突破口として優勝したい。そして、その先に見てみたい景色が山ほどあるので、それに向けて頑張りたい」とWBSSへの想いを口にした。

　この試合はフジテレビで生放送されるほか、WOWOWでは11月9日(土)午後9時から録画放送、さらにNHKがBS8K放送で当日午後9時から生放送される。これに関し、井上は「自分に懸けられている期待を感じているし、どういうものが求められているか重々承知しているので、しっかりとパフォーマンスしたい」と2日後の決戦を心待ちにしていた。

　WBSSプロモーターのカレ・ザワーランド氏は、「これまでWBSSでは、様々な階級で最強を決めるトーナメントをしてきた。今週の木曜日にはバンタム級の最強を決する大会が開催される。ドネア選手は自分のベストと言えるバンタム級に落としての参戦となり、強さをいかんなく発揮してきた。そして、WBSSの開催中、我々は日本のライジングスターである井上尚弥選手の真の強さを目撃してきた」と興奮気味に言葉を並べ、「このファイナルには最強同士が集まったと思う。どちらが本当に一番なのか、モハメド・アリトロフィーを手にするのか楽しみにしていただきたい」と名勝負に期待を寄せた。

■オフィシャル
WBSSバンタム級決勝戦
WBA・IBF世界バンタム級タイトルマッチ

レフェリー:アーネスト・シャリフ(アメリカ)
ジャッジ:ロバート・ホイル(アメリカ)
ジャッジ:オクタビオ・ロドリゲス(パナマ)
ジャッジ:ルイジ・ボスカレッリ(イタリア)
立会人:ベン・ケイルティー(オーストラリア)
立会人:安河内剛(日本)