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[試合後会見]2019.8.23

OPBFフライ級王座戦は衝撃の結末

 元OPBF東洋太平洋スーパーフライ級、日本フライ級王者の粉川拓也(34=角海老宝石)が23日に後楽園ホールで開催された「SLUGFEST.10」のメインイベントに出場。OPBFフライ級王者のジェイアール・ラクィネル(22=比)に挑戦した。移籍2戦目で大きなチャンスを掴んだ粉川は、王座返り咲きをはたすことができたのか――。
ラクィネルが2度目の防衛に成功
 サウスポーのラクィネルが鋭い踏み込みから左ストレートで襲いかかると、強烈なワンツーで会場をどよめかせる。守勢を強いられていた粉川だが、右フックで先制のダウンを奪った。粉川はフットワークを使いながら打ち合いを避けてアウトボクシングに徹するが、ラクィネルはプレスをかけてワンツーを好打。4ラウンド終了時の公開採点は、3者ともに38-37でラクィネルがリードした。中盤もラクィネルが圧力を強めて左ストレートでポイントを稼いだ。すると8回、ラクィネルはワンツーで後退させると、左アッパーを振り抜きダウンを演出。キャンバスに後頭部を打ちつけた粉川を見てレフェリーはノーカウントで試合をストップし、ダメージの深い粉川は担架で運ばれた。
日本人キラーぶりを発揮したラクィネル
 敵地で見事に2度目の防衛をはたしたラクィネルは、初回のダウンについて「効かされて倒れたのではなかったので、それほど気にはしなかった」と振り返り、粉川を倒した8回の左に関しても「手応えはあったが、日本人は気持ちが強いので立ってくると準備をしていた」と淡々と話した。それでも「ファンを楽しませるファイトができた」と喜び、「家族のためにも世界チャンピオンになりたい」と抱負を語った。
恩返しがしたかった
 一方、37戦目で初のKO負けを喫した粉川は、「試合の記憶がない」とコメント。「こんなに最高の環境でボクシングをさせてもらい、チャンスをくださって感謝しかない。結果を残せなかったのはすべて自分の責任。本当に申し訳ないです」と涙でタオルを濡らすと、検査を受けるため病院へと向かった。
採点表

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