勅使河原弘晶と大森将平がついに対面!

　真夏のビッグマッチとして注目されるOPBF東洋太平洋スーパーバンタム級タイトルマッチの前日計量が7日に都内の日本ボクシングコミッション本部事務局で行われ、王者の勅使河原弘晶(29=輪島功一スポーツ)と挑戦者で元日本バンタム級王者の大森将平(26=ウォズ)が会場に姿を現した。計量を終えた2人は決戦に向けて火花を散らした。
　試合は明日の8日に後楽園ホールで開催される「ダイヤモンドグローブ」のメインイベントにセットされている。

　これが3度目の防衛戦となる勅使河原は、リミットちょうどの55.3kgでパスした。今回の試合に向けて4月に10日間、6月に1週間にわたり神戸で元世界3階級制覇王者の長谷川穂積氏の指導、さらに東京では元日本スーパーライト級、元OPBF東洋太平洋ウェルター級王者の亀海喜寛氏の指導を受けたと話し、「長谷川さんには対サウスポーで使える技術や練習への取り組み方、亀海さんには練習に対する考え方を学ばせてもらいました」と手応えを感じていた。

　以前からKO決着を予告している大森に対し、「なめんじゃねぇよ」とぴしゃりと言い放った勅使河原は、「どういう奴が上にいきスターになるかを証明したい。KOにはこだわらない。1ポイント差でもいいので勝つ。ただ、リングに上がったら倒したくなるので後半に倒します」と大一番に気合いの表情を見せた。

　一方、3度目の後楽園ホール登場の大森もリミットちょうどの55.3kgを計測した。フェイスオフは初体験だという大森は、「初めてのことで先に目を逸らしてしまった」と笑顔を見せ、「相手のこの試合にかける気持ちの強さが伝わった。ただ、肌つやを見ると減量がキツそうだったし、思っていたよりも小さく感じた」と勅使河原の印象を口にした。

　7月上旬から3週間、東京でスパーリング合宿を行った大森は、「減量も上手くいったし、絶好調。明日は5ラウンド以内のKOイメージができている。それ以上戦ったとしても(攻撃の)引き出しはある」とコメント。王座獲得に絶対の自信を示した。
　母校の南京都高校(現在は京都廣学館高校)のボクシング部の先輩であるWBA世界ミドル級王者の村田諒太(帝拳)の試合をテレビ観戦した大森は、「リベンジを果たすのは相当なメンタルが必要。あらためて偉大な先輩だと思った」と刺激を受けたことを明かすと、「明日はレベルアップしたところを見せて盛り上げる試合をしたい」と必勝を誓った。
　大森昌治会長は、「後楽園ホールのお客さんに格の違いを見せつけてほしい。長くても5ラウンド以内。初回KOでシーンとさせても良いと思う」と注文をつけた。

　勝った方が世界へ大きく前進するボクシングファン待望の一戦。両者ともKO決着が飛び出し、初回からスリリングな攻防が予想される。国内年間最高試合を予感させる至極の一戦まであとわずか!