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中国・上海での再起戦が決まった前WBO(世界ボクシング機構)フライ級王者の木村翔(30=青木)が14日、都内の所属ジムで報道陣に練習を公開し、順調な仕上がりをアピールした。木村は3月30日(土)に開催される「日中交流戦」で中国側のゲスト選手として招かれ、日本ではピグミー・ゴーキャットジムの名で知れたベテラン、72戦60勝(24KO)10敗2分の戦績を誇るウィチャー・プライカオ(37=タイ)と空位のOPBF東洋太平洋フライ級シルバー王座を争う。
有吉会長も短期間での成長に目を細める
昨年9月に2階級制覇王者の田中恒成(畑中)に敗れ2度防衛した王座を失った木村だが、再起を決意して以降はこれまでのフィジカル、パワーを重視のスタイルを改善し、技術力強化に取り組んできた。この日は、有吉将之会長と10ラウンドのミット打ちを行い、相手のパンチを外してから左右フックをコンパクトに打つことを意識していた。
軌道や角度も入念にチェック
木村は「スパーリングでもこのパンチで相手が倒れている。持ち味を消さずに新しいことを取り入れているので練習も面白い。今のところは上手くハマっている」と手応えを実感し、「第2章の木村はつまらないと言われるかもしれないが、ブンブン振り回すパンチや空振りはいらない。コンパクトを心がけている。もう悔しい想いをしたくはない」とボクシングの幅を広げることに貪欲だった。
アディダスのカスタマイズグローブ
その木村を今回、スポーツ用品メーカーのアディダスがサポートをする。木村用にカスタマイズしたグローブを提供し、OPBFの承認を得て今回の試合でも使う予定だ。すでにアメリカでもトップ選手数人にこのカスタマイズグローブが提供されているが、日本では木村が第一号となる。木村は「グローブの大きさなど要望通りに作ってくれた。素材も今までのアディダスとは違うし、しっかりと奥まで手が入るので新品でも握りやすい」と高く評価した。
解説もしっかり頑張ります!
また、2日後の16日に岐阜で開催されるWBO世界フライ級タイトルマッチの解説をする木村は改めて予想を聞かれ、元WBA・IBF世界ライトフライ級王者の田口良一(ワタナベ)の出来次第だが、「田中くんはスピードと技術はもちろん、打ち合いもできる選手」と6:4で田中有利と回答。「どちらにしても面白い試合になる。二人に刺激をもらい、自分もまた世界のリングに上がれるよう頑張りたい。階級、団体にこだわらず、チャンスがあればそれを掴む」と拳を握った。
コンパクトな木村でインパクトを残す
17年7月に上海で五輪2大会金メダリストの鄒市明(ゾウ・シミン)から王座を奪取し、中国での知名度を一気に高めた木村が、新しく生まれ変わり再び中国の地を踏む。「日本、中国のファンに熱い試合を見せたい。しっかりとKO勝ちでインパクトを残す」と決意した。