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[試合後会見]2019.2.24

ミドル級王座戦に大阪が揺れた

 WBOアジアパシフィック・東洋太平洋ミドル級王者の細川チャーリー忍(金子)と元日本・東洋太平洋スーパーウェルター級王者の野中悠樹(井岡弘樹)が24日、大阪市内のエディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館・第2競技場)で開催された「CHAMP FIGHT.7」のメインイベントで激突した。試合は初回から大きく動いた。
勝利の瞬間
 試合は、キャリアで勝る野中が、作戦遂行能力の高さを見せつけた。開始からアグレッシブに出た挑戦者の野中が、右ジャブから踏み込んで左ボディを決める。対し、冷静に野中の出方を伺っていた細川だが、1ラウンド終了間際に野中のカウンターの左が決まりプロ初ダウンを喫した。ここで完全にペースを握った野中は足を使い、細川に的を絞らせず。6ラウンド終了時点の途中採点で挑戦者の野中がジャッジ3者の支持を集めると、後半はキャリアを駆使し老獪なボクシングを見せた。細川も追い足を強めたが、最後まで捉えることはできず試合終了。野中がジャッジ3者の支持を集め2年ぶりのベルトを巻き、現役日本男子最高齢の2冠王者となった。
41歳、野中悠樹が戴冠
 試合後、野中は「最初のダウンは初めてのパターンで取ったダウンですね。正直2年ぶりのベルトはうれしいです」と満面の笑顔を見せた。「足を使って、先手を取っていくことが作戦でしたが、作戦通りにできたと思います。細川選手はやっぱりパンチがありました。効いたパンチはなかったのですが、バランスを崩したところもあったので。でも、むちゃくちゃ走ってきたので、スタミナには自信がありました」と勝因を分析した。日本人男子現役最高齢ボクサーの野中だが「そこは特に気にせず、世界を目指していきたい。会長よろしくお願いします」と世界挑戦を懇願した。
 
井岡弘樹会長
 井岡弘樹会長は「僕は29歳で現役を引退しましたが、41歳で試合までに500km近く走って、ジムワークして、本当にすごいことだと思います。ボクサーの良いお手本になるボクサーですよ、野中は」と41歳での戴冠に敬意を評した。「これからしっかり節制を続けていったらチャンスが来ると思います」と先を見据えた。
 
細川チャーリー忍(金子)
 一方、敵地での初防衛が悔しい結果となった細川は「あそこまで足を使ってアウトボクシングされるとは思わなかった」と完敗を認めた。「1ラウンドのダウンは距離を掴み切る前の段階だったので仕方ないが、やはり足を使われるとフラストレーションもたまりますし、難しかったですね。大阪での初めての試合だったので、大阪のボクシングファンにも良いところを見せたかったのですが、残念です」と語った。
試合後は笑顔で握手

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