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OPBF東洋太平洋ライト級チャンピオンの中谷正義(井岡)と挑戦者で日本ユース同級王者の富岡樹(REBOOT)が29日、大阪市内のエディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館・第2競技場)でOPBFタイトルを懸け激突した。実に10度目の防衛戦を迎えた中谷は、関東のホープを迎えてどのような試合を見せたのか――。
地力で勝った中谷正義
試合は、挑戦者の動きを冷静に見極め、キャリアの差を見せた中谷が最後のワンチャンスをものにした。開始からジャブを突いてペースを取り合うと、まずは富岡がジャブから大きくリングを回り、踏み込む中谷に左フックを狙った。中谷も富岡の打ち終わりに左右のフックを返し対抗したが、4ラウンド終了時点での途中採点はジャッジ2者の支持を得た富岡がリードした。しかし6ラウンド、ビハインドの中谷は富岡の足が鈍ったところで一気に詰め、右ショートでダウンを奪う。これで8ラウンド終了時点ではジャッジ3者が中谷を支持し逆転。徐々に富岡を捕まえた中谷は11ラウンド、右を的確に当てると一気にラッシュを掛けレフェリーストップを呼び込んだ。中谷が大台のV10防衛に成功した。
10度目の防衛に成功した中谷正義
大勢のファンの記念撮影に収まった中谷は「前半のポイントはそんなに離れていなかったので、逆に安心しました」と途中採点について焦りはなかったと明かした。「富岡選手は自分が挑戦した時より、ちょっと練習が足りなかったかもしれません。後半落ちてくるのはわかっていたので、仕留めきれて良かったです」と冷静な試合運びを振り返った。世界について問われると「こんな試合じゃまだまだやと思う」としながらも、「決まればしっかり獲りにいきます」と拳を握った。
井岡一法会長
井岡一法会長は「(富岡は)良い選手やったな。前半の様子を見てスタイルを変えるように指示した。まあ、中谷は自信があっただけに、そこがマイナスに働いたかな。切り替えはさすがや。いつも教えていることやけど。(世界戦の)チャンスを作るように、もらえるようにします」と世界戦にゴーサインを出した。
富岡、一歩及ばす
一方、挑戦者らしく果敢にアタックするも一歩及ばなかった富岡は、肩を落として控え室に戻ると「強かったです」と言葉を絞り出した。「作戦通りでしたが、ダウンは痛かった」と試合を振り返り、「でも、次やったら勝ちます」と最後は力強い言葉を残した。
師弟はガッチリ握手