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[前日計量]2018.6.21

バンタム級は空位期間が8ヶ月に

 日本バンタム級は、前王者の赤穂亮(31=横浜光)が今年1月の防衛戦2日前に体調不良で棄権。返上したことにより指名挑戦者の鈴木悠介(29=三迫)が2位の村中優(32=フラッシュ赤羽)と4月に決定戦を行う予定であったが、今度は鈴木が練習中の怪我により出場を辞退、中止となった経緯がある。そして今回、村中と4位の齊藤裕太(30=花形)による王座決定戦が22日の後楽園ホールで組まれていたが、日本フライ級王者時代に計量失格の失態を犯した村中が21日の前日計量に姿を現さず、棄権との知らせが入った。
村中は今回で3度目の棄権
 村中を担当する古里光明トレーナーによると、村中の体重は3日前で56.0sと順調に落ちていたが、過去の失敗から無理な水抜きをしてしまい、18日に自宅で倒れ緊急搬送。翌日に退院するも搬送先で点滴を受けたことでウェイトが増えてしまい、計量前日からサウナやジム練習で汗を流したが、脱水症状と熱中症で計量当日に再び倒れ、ジム近くの病院に運び込まれた。動ける状態ではなく、2日ほどの入院が必要とのこと。今は村中の容態が心配されるが、過去に2度も計量ミスを犯しているだけに今回は重い処分が下されそうだ。同時にここ数年問題となっている「水抜き」について専門家の意見を聞き講習会を開くなど、そろそろ業界全体で考える必要もある。
齊藤は誰と決定戦を行うのか
 対戦相手の齊藤はこの報を会場に来る途中で聞き、一人だけの計量をバンタム級リミットの53.5kgでクリアした。「自分にも起こりうることなので村中選手を責めることができないが、引退を覚悟して練習をしてきただけに残念」と肩を落とすも、「でも次の決定戦に向け、練習時間が増えたとプラスに考えます。モチベーションを下げず、必ずチャンピオンになるんだと強い気持ちを持ち続けます」と前を向いた。
 日本ボクシングコミッションによると次の決定戦は2ヶ月以内に行うことが義務づけられ、怪我で療養中の鈴木は間に合わず、齊藤と上位ランカーの間で行われることが濃厚。近日中に発表するとしている。
 赤穂、鈴木に続き村中の棄権により8ヵ月の空位期間を置くことになった日本バンタム級王座。まさかの事態に業界内では「呪われているのでは」との声も囁かれている。

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