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日本スーパーフェザー級王者の末吉大(27=帝拳)が30日、後楽園ホールで開催された「ダイナミックグローブ」のメインイベントに出場。同級1位の東上剛司(37=ドリーム)を迎えて2度目の防衛戦に臨んだ。世界アピールしたい末吉がチャンピオンの貫禄を見せたのか? それとも苦節15年目で初のタイトル挑戦の東上がベルトを腰に巻いたのか――。
末吉が突き放した
初回、挑戦者の東上が飛び込んで左フックを好打。大応援団の声援を背に果敢に攻めたが、末吉の右クロスを浴びて痛恨のダウンを喫した。末吉は2回以降、ジャブで組み立てると鋭いパンチで左目上を切り裂いた。リズムに乗った末吉は、その後もワンツーを連続でヒットさせ、さらに的確な左ボディでポイントを重ねた。前半終了時は49-45×2、50-44×1で末吉がリード。7回、劣勢の東上はガムシャラに前に出てパンチを振り回したが、末吉は冷静な試合運びでペースを渡さなかった。10回、勝利への執念を見せる東上は、強引に前に出ると末吉も真っ向から打ち合い試合終了のゴングを聞いた。採点は3者ともに7ポイント差で末吉を支持し2度目の防衛に成功した。
最後は倒しにいった
ベテラン東上にテクニックの差を見せた末吉は「初回にダウンを奪って力んでしまったが、途中から相手のパンチが見えてきた。最初は良いパンチをもらったが、それ以外は効かなかった。ダウンを奪った後にボディを打ったりフェイントを入れたりできなかったのが課題です」と、淡々に試合を振り返った。「最終ラウンドの打撃戦は気持ちが高揚して楽しかった。この先、世界を目指す上で最後に打ち合えたのは収穫だと思う」と前向きに語った。
執念を見せたが…
一方、いつもはスロースターターなだけに、今回は1ラウンド目から仕掛けたという東上。「会長から教わったパンチは全部当たったが、あのダウンで流れが変わった。再開後は右の相撃ちを狙ったが、見過ぎてしまった。どこかでブレーキをかけてしまった。会長からやっとチャンスをもらったのに掴めなかった」と悔やんだ。だだ、後に残るようなダメージはなく、試合前は「これでラスト」と話していたが、「進退はあえて言いません。言うとその通りになっちゃうので。ゆっくりと考えます」と明言を避けた。
採点表