村田諒太! スパーリングを開始

　WBA(世界ボクシング協会)ミドル級王者の村田諒太(31=帝拳)が8日、都内の所属ジムで報道陣に練習を公開した。村田は4月15(日)に横浜アリーナで同級8位のエマヌエール・ブランダムラ(38=伊)を相手に初防衛戦に臨む。この日から実戦練習を始めた村田は、米国から招へいしたスパーリングパートナーを得意のワンツーで追い込んだ。強烈なプレス力は健在。

　23戦18勝(9KO)4敗1分のブランドン・ウォールズ(31=米)を相手に2ラウンドのスパーリングに臨んだ村田は、細かくジャブを突いてくる相手に力強いジャブで対抗。ラウンド後半にはロープを背負わせワンツー、左ボディを打ち込んで好調ぶりをアピールした。

　ミット打ちでは右ストレートから返しの左ボディを重点的に打ち込み、サンドバッグ打ちで終了した。今回は、クォールズのほかに元メキシコ・ミドル級王者のアドリアン・ルナ(28=メキシコ)、17戦14勝(9KO)2敗1分のジョシュア・コンリー(25=米)の3人のスパーリングパートナとの実戦練習で仕上げていく。

　スパーリング初日を終えた村田は笑顔で報道陣の取材に応えた。「左を多く出そうと思ったが、最初は意識しすぎてジャブをもらってしまった。(自分の)左がよく当たったので、右ストレートも当たった。全体的には良かったと思う」と左が布石となって右につなげられたことに自ら及第点をつけた。「今のミドル級では自分は大きい方だと思う。誰と戦ってもプレスをかけて左ボディから右を叩き込むだけ。それをどう強化していくか」と自分のスタイルをブラッシュアップしていくと語った。

　先日、引退を発表した元WBC世界バンタム級王者の山中慎介(35)の話題になると「山中さんとはまだ会っていないが、武元先生(山中と村田の母校である南京都高校の恩師、故武元前川)の奥様から伝言を預かっているので時期がきたら伝えたい」。「先輩の引退は寂しい」としながらも、緊張するチームにジョークを言うなど、試合直前の控え室でも周囲に気遣いができたゴッドレフトの偉大さを語った。