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都内の高田馬場にある青木ボクシングジムでは、1日、大晦日に大田区総合体育館で開かれたトリプル世界戦のうち、WBO世界フライ級王座の初防衛に成功した木村翔(29=青木)の一夜明け会見が行われた。今後もオプション・オーナーは前王者ゾウ・シミン(36=中国)陣営が握っている。所属先の有吉将之会長は「こちらは誰とでも戦うという姿勢でいるしかないが、ゾウに失明疑惑の報道があったので、現時点では心配している段階」とも話した。
有吉会長
「昨日の出来は100点でした」
木村を常々「チャラ男扱い」する有吉会長が、そう言ったのに最も驚いたのは木村本人だったかもしれない。せっかく出された満点を木村は「それは甘いでしょ。空振りが多かったから、身体中が筋肉痛ですよ」と否定した。ただ、「ゾウ戦はもっと空振っていましたからね」とも。動画で試合を見直しても、思っていた以上にパンチが見えていたし、サウスポーへの苦手意識が払拭できたなど、具体的な成長は自身が口にした。
木村を常々「チャラ男扱い」する有吉会長が、そう言ったのに最も驚いたのは木村本人だったかもしれない。せっかく出された満点を木村は「それは甘いでしょ。空振りが多かったから、身体中が筋肉痛ですよ」と否定した。ただ、「ゾウ戦はもっと空振っていましたからね」とも。動画で試合を見直しても、思っていた以上にパンチが見えていたし、サウスポーへの苦手意識が払拭できたなど、具体的な成長は自身が口にした。
トロフィーをもらったのは人生初
昨夜の試合を見れば一目瞭然だが、木村のド根性は、「チャラ男」でくくれるものでは到底ない。試合に向けてのスパーリングが「約300ラウンド」というのは異常な数字であることにも「普通にやっていたらそれくらいいくと思うけどなぁ」と当たり前のように言った。それで培ったものの一つがスタミナ。有吉会長も「あのまま最終回まで攻めきれるだけのことはやってきた」と振り返った。
ゾウの存在感はいまだ強い
今回の試合は中国のボクシング・ファンも引き続き注目した。今月下旬には同国の大都市、深センでのボクシング・イベントにゲストで呼ばれており、その他にも複数の中国人プロモーターから様々なプランが持ちかけられたという。そうした現状から木村には「中国のボクシング界を盛り上げたい」という意欲も芽生えているが、一方で「日本での知名度を高めたい」という気持ちも根強い。会見に出席した中継局、TBSの関係者には「オールスター感謝祭で走る準備とSASUKEの対策、しておきますね!」とラブコールを送り、隣で会長が「すみません」と言わんばかりに顔を赤らめていたが、その笑顔には昨日はよくがんばったという愛情にもあふれて見えた。