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[試合後会見]2017.10.12

勅使河原弘晶のタイトル初挑戦

 12日に後楽園ホールで開催された「ダイヤモンドグローブ」のメインイベントではWBOアジアパシフィック・バンタム級タイトルマッチ、王者のジェトロ・パブスタン(27=比)と同級5位の勅使河原弘晶(27=輪島功一スポーツ)が対戦した。19戦目でビッグチャンスを手にした勅使河原はベルトを輪島功一会長に捧げることができたのか?
最後はストップ
 ジャブからワンツーを繰り出し積極的な攻撃を展開した勅使河原。対するサウスポーのパブスタンは下がりながら折々で鋭い左を返した。勅使河原はプレスをかけては単発の右をヒットしポイントを加点。さらに5回には右で相手のバランスを崩すと連打で失速させた。9回、勅使河原は右を決めて一気に勝負をかけるとラウンド終了間際についにダウンを奪った。10回、手負いのパブスタンを追い詰め怒涛の連打でストップに持ち込んだ。勅使河原が見事なKO劇でタイトル奪取に成功した。
男としてまた赤穂さんと戦いたい
 控室に戻ってきた勅使河原は「相手に頭をぶつけられたがここでイラついたらダメだと思った。会長と同じ不屈の闘志があるので大丈夫だった。ベルトがこんなに重いとは思わなかった」と声を弾ませ、肩にかけたベルトを見つめて喜んだ。輪島功一スポーツジム初のチャンピオン誕生となったが、「ベルトを会長にプレゼントできたのは感慨深い。ただ
これで終わりではないのでもう一本(世界王座)ベルトをあげたい。試合中、会長から6割の力でもっと手数を出せと怒られた」と反省するのも忘れなかった。
 試合の3週間前にアドバイスをもらうため、元世界3階級制覇王者の長谷川穂積氏を訪ねて神戸に行った勅使河原。「練習量が足りないと言われて恥ずかしさと悔しさでいっぱいになったが、すごく刺激になった。ベルトを獲ったのでここからが新たなスタート。もっと厳しく追い込んでさらに強くなりたい」と決意を口にした。
気の強さを見せたパブスタン
 一方、初防衛に失敗したパブスタンは「まだできたのでストップには納得がいっていない。序盤からコントロールしようと思ったが、相手の方がパワーがあった。彼にグッドラックと言いたい」とサバサバした表情で試合を振り返った。
益田健太郎(新日本木村)
 この試合を観戦した前日本バンタム級王者の益田健太郎(新日本木村)は「作戦が上手くハマりずっと勅使河原のペースだった。攻めどころと勝負を決める爆発力が良かった。チャンピオンはリズムに戸惑っていた。自分のやりやすいポジションを作った結果。ベルトに対する気持ちの強さを見せた。苦労している選手がチャンピオンになるとうれしいですね」と感想を口にした。
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