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オリンピック2大会連続の金メダリストで、WBO世界フライ級王者ゾウ・シミン(36=中国)への挑戦が決まった同級7位の木村翔(28=青木)が10日、有吉将之会長とともに都内の日本ボクシングコミッション事務局で会見を開き抱負を語った。試合は7月28日(金)、中国・上海オリエンタルセンターで行われ、勝者は90日以内の指名試合が義務付けられる。
発表会見 WBOのレオン・パノンチーヨ氏も出席
木村は11日の後楽園ホールでWBOアジアパシフィック・フライ級王座の初防衛戦を予定していたが、先月末に世界初挑戦が決まり試合をキャンセル。タイで2週間のスパーリング合宿を敢行し、9日に帰国したばかりだ。合宿では世界挑戦経験者のペッチバーンボン・ゴーキャットジムらと週に38ラウンドのスパーをこなし、技術対策と体力強化を図った。
勝って亡き母に報告したい
デビューから4年、18戦目で世界のチャンスを掴んだ木村は、有吉会長ほか関係者に感謝の言葉を述べ、「正々堂々と殴り合って自分の夢を叶える」とタイトル奪取を宣言。中国の国民的スターへの挑戦だけに厳しい戦いも予想されるが、「不安はない。ワクワクしている。ブーイングをすべて力に変え、前半から思い切って行く。ゾウは年齢も年齢だし、追いかけ回して苦しめたい。穴はある」と自信を示し、20歳で亡くした母の墓前にベルトを捧げると誓った。
この師弟がジャイアントキリングを狙う
木村のトレーナーでもある有吉会長も、「第3者から見れば圧倒的に不利かもしれないが、木村には何かを起こす力があると信じている」と期待した。