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[試合後会見]2017.2.12

広島県で7年2ヶ月ぶりのタイトル戦

 12日に広島・NTTクレドホールで開催された「SANEI FIGHT PRO BOXING」のメインイベントはWBOアジア・パシフィック・ライトフライ級王座決定戦、同級1位の堀川謙一(36=SFマキ)と同級3位の板垣幸司(33=広島三栄)が激突した。初回、ジャブを散らしワンツーを狙う板垣に対し、堀川はガードを固めながらジワジワと距離を縮めた。
堀川のキャリアが上回った
 序盤、板垣が豊富な手数で攻め立てたが、堀川の鉄壁のディフェンスにクリーンヒットを奪うことができない。エンジンがかかってきた堀川は圧力をかけ左フックを好打。中盤になると板垣はフットワークを駆使してヒット&アウェーでポイントを連取した。しかし、地力で上回る堀川が強烈なボディブローを突き刺さすと板垣はロープを背にする場面が増えた。その後はノックアウトを狙う堀川が連打で攻勢を仕掛けると、板垣はクリンチでピンチを回避。ポイントで劣勢の板垣は歯を食いしばり逆転を狙ったが、堀川は冷静に対処すると上下に有効打を決めダメージを与えた。後半にポイントを突き放した堀川が判定勝ちでベルトを獲得した。
気持ちの強い選手だった
 敵地での勝利に堀川は「負けたら後がないのでホッとしています」と安堵の表情。「できれば倒したかったが、相手のパンチが最後まで生きていたので気が抜けなかった」と激闘を繰り広げた拳友を称えた。「まずはこのベルトをしっかり守っていきたい。それから日本タイトルも狙っていけたら。年齢のこともあるので、できるだけ早く試合がしたい」と次戦で47戦目を迎える歴戦の雄はさらなる飛躍を誓った。
向こうの方が冷静だった
 地元の大声援に驚異の粘りを見せた板垣は「序盤は調子が良かったが、後半にかけて相手の圧力がすごかった。左を突いたが止めることができなかった。下がったところにもらったボディが効いた」と唇を噛んだ。負けたら顔が痛いですねと苦笑いした板垣は「ベルトが欲しかった。今後のことは何となく決めているが、今はゆっくりと休みたい」と明言を避けた。
中広大悟氏
 この試合をリングサイドで観戦した元日本スーパーフライ級王者の中広大悟氏は「お互いに決め手に欠けたが、堀川選手の方が変化をつけて戦っていた。年齢が僕の一つ上なので勇気をもらった。幸司(板垣幸司)は初めての12ラウンドなのに、よく手数を出して頑張った。相手のボディで倒れるかなと思ったが、本当に素晴らしい戦いを見せてくれた。この負けで辞めてほしくないですね」と試合の感想を語るとともに、後輩の板垣の労をねぎらい再起を願った。
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