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36戦全勝(35KO)という驚異的なレコードを誇るWBC世界ヘビー級王者デオンタイ・ワイルダー(30=米)は16日(日本時間17日)、同級9位のクリス・アレオーラ(35=米)を相手に米国アラバマ州バーミンガムで4度目の防衛戦を行う。試合に先立ち、両者はVADA(任意の反ドーピング協会)の検査を受け、ともに陰性だったとWBCが公表した。
デオンタイ・ワイルダー
ドーピングは日本ではまだ馴染みが薄いが、いま海外のリングでは大変な騒動になっている。3月以降、トップ選手だけでもヘビー級のルーカス・ブラウン(豪)、アレクサンデル・ポベトキン(露)、スーパーミドル級のフェリックス・シュトルム(独)、ルシアン・ビュテ(ルーマニア/カナダ)、スーパーフェザー級のフランシスコ・バルガス(メキシコ)らが陽性反応を示し、王座剥奪のほか注意などを受けている。ワイルダーも5月に予定していた試合をポベトキンのドーピング違反でキャンセルという憂き目に遭っている。一方のアレオーラは昨年12月の試合後のドーピングでマリファナの反応があったとして、彼自身2度目の勝利取り消し(無効試合)を経験している。今回は3ヵ月のサスペンドが解けて初の試合となる。それだけに、当然のこととはいえ試合前のハードルを越えたともいえる。アレオーラも43戦36勝(31KO)4敗1分2無効試合の強打者だが、オッズは依然として16対1でワイルダー有利と出ている。