田口良一「挑戦者の気持ちで」

　今月27日(水)、東京・大田区総合体育館で元WBA世界ミニマム級暫定王者、現同級7位ファン・ランダエタ(37=ベネズエラ※27勝21KO8敗1分)を迎え、3度目の防衛戦に臨むWBA世界ライトフライ級王者の田口良一(29)が21日に所属ジムで練習を公開。田口は「挑戦者の気持ち」を強調し、軽めのスパーを含む10ラウンドの練習でたっぷりと汗を流した。

　練習前の会見で田口は、前回大晦日のV2戦前に風邪を引き体調を崩したことを反省し、今回は万全のケアを心がけているとコメント。また、最近になって自己啓発本を読み出したそうで、世界王者として自己管理に加えメンタル強化にも意識が向いているようだ。

　10年前に亀田興毅氏と2度にわたってWBAライトフライ級王座を争ったランダエダについては、「キャリアが豊富で打たれ強い印象。昨年、スパーリングをした時には上手さも感じた」と老獪な挑戦者を警戒したが、石原雄太トレーナーと取り組んできた下半身強化に手応えを感じ、「緩急をつけたパンチで主導権を握り、落ち着いて自分の力を出せれば絶対にいける。KOでも判定でも必ず勝てる」と意気込んだ。

　石原トレーナーも「今回は足が軽い。今までにないほど上半身と下半身が一体となって動けているので、流れで倒せるはず」と話し、渡辺均会長ともに田口は絶好調と太鼓判を押した。

　練習に移り、上体の柔らかさとフットワーク、さらに攻守の切り替えの速さ、バランスの良さを見せた田口は、「前回は体調を崩し受身になっていたが、今回は挑戦者の気持ち思い出し積極的にいきたい。(磨きをかけた)足での完封が理想」と自信を示し練習を終えた。