内山、圧勝を宣言

　31日に東京・大田区総合体育館でWBA世界Sフェザー級7位・オリバー・フローレス(24=ニカラグア)を相手に11度目の防衛戦を行う同級王者・内山高志(36=ワタナベ)が21日、都内の所属ジムで練習を公開した。左ヒジの遊離軟骨除去手術のおかげで、2度目の防衛戦以来という万全の状態で防衛戦を迎える内山は「誰が観ても圧勝、誰も勝てないのではと思わせる試合を見せる」と完璧な内容で年末を締めると意気込みを語った。
内山対フローレス、田口(ワタナベ)対デラローサ(コロンビア)のダブル世界戦は31日(木)午後9時30分からテレビ東京で放送予定。

　相手のフローレスの印象を「左を振ってくる選手なので余計なパンチをもらわないようにする」と警戒したが「KOでも判定でも圧倒して来年は皆さんが興奮するような試合ができれば」とボクシングファンの夢を膨らませてくれるような試合を約束した。内山を担当する佐々木トレーナーも「相手は上体が柔らかい選手だが、相性は合うと思う。左フックに気を付ければKOすると思う」と太鼓判を押した。

　その後のスパーリングでは同門の日本ライト級1位・荒川仁人を相手にキレが戻って躊躇なく打てると言う通り、得意のジャブから強烈な右ストレートを顔面・ボディへとねじり込み、パンチが多くの報道陣に感嘆の声をあげさせた。

　スパーリングを終えた荒川は「パンチがあるのはもちろんのこと、こっちがやろうとしていることが全部潰される。どのタイミングで爆発するのか相手はわからないのではないか。まさに精密機械ですね」と内山の強さに舌を巻いていた。

　続くミット打ちでは、右ストレート、左ボディを確認するように打ち込むと最後には高速コンビネーションも披露。練習を見守った渡辺均会長も「約5年ぶりとなる万全の状態。内山の強さがわかる試合が観られると思う」と絶対王者の仕上がりに目を細めた。