鬼の野中vs仏の細川

　昨年末、最強挑戦者のチャーリー太田(八王子中屋)を判定で退け初防衛に成功した日本スーパーウェルター級王者の野中悠樹(37=渥美)が、同級1位で前日本王者の細川貴之(30=六島)の挑戦を受けることが19日、大阪市内の六島ジムで発表された。チャンピオンカーニバルとして4月19日、大阪市内の住吉区民センターで開催される。

　会見の冒頭、プロモーターの六島ジム枝川孝会長は「この対戦は昨年に組まれる予定でしたが、細川の怪我もあり、ようやく今回、立場が逆転した形で実現することになりました」と試合決定の経緯を語り「鬼の野中対、仏の細川の対戦は両者とも世界ランカーですし、そういった意味でも面白い試合をしてくれると思います」と期待を寄せた。

　王者の野中は「ほっそん(細川の愛称)とは何度もスパーしている中ですが、僕は負ければその時点で終わるので、死ぬ気でほっそんを殺しにいきます」と並々ならぬ気合を口にし「日本重量級最強を再度証明して、世界に羽ばたいていきたいと思います」と意気込みをみせた。

　一方、昨年12月、タイ国にてIBFアジアタイトルを獲得した細川は「僕は怪我をして強くなれたと思っています」と意気込みを語り「今回はスポンサーの方に勝ったらベントレーをもらえるという約束をしたので、すごいモチベーション上がりました」とビックな賞品が懸かることを明かし、続けて「日本とか地域タイトルとかではなく、野中さんに勝ちます。それしかない」と気合のコメントで返した。

　野中を指導する桂伸二トレーナーは「前回のチャーリー戦も、野中は即席の対策を1回から実践してみせた。まだまだ体力的にもいけるという自信を持ちました。必ず勝って世界にいきます」と目を輝かせた。

　野中の所属する渥美ジム大東旭会長代行は「普段からのボクシングに対する姿勢、経験で細川が勝てる要素はないと思っています」と語りと会見を閉めた。