大入。荒川vs加藤

　超満員。来場者数1910人と発表された6日の後楽園ホール。前売り券、当日券ともに完売。関係者には大入袋が振舞われた。メインイベントは荒川仁人(八王子中屋)と加藤善孝(角海老宝石)によるノンタイトル10回戦。8年ぶり3度目の対決。

　意地とプライドを懸けた技術戦は、加藤に軍配が上がった。「自分ひとりで判断できる立場にはないので、何とも言えませんが、悔しい。負けたとは思わなかった」と再戦要求とも取れる発言も口をついた荒川。

　右目上を約2cmほどカット「クロスゲームは覚悟していたが、加藤選手の右が当たった時の見栄えが悪かった。相手の力は想定した範囲内だったが、セコンドの指示通りに動くことが出来なかった。準備に悔いはないが、勝利への思いは加藤選手の方が上回った」と敗因を語り、「期待に応えられなかった。不甲斐ない」と肩を落とした。

　今後については「一回休んで、ダメージを抜いてから考えたい」とした。最後に荒川は、超満員に膨れ上がった後楽園ホールで戦えたことに感謝した。

　小走りで控室に戻った加藤は「倒したかったですね。右が遠かった、もう半歩が足りなかった。打ち終わりを警戒し過ぎて、大きく避けすぎた。荒川選手は、思ったよりキレていたし、前に出てきた」と三度目の対戦を振り返った。

　「これで荒川選手との決着がついたと思います。試合を組んでいただいた八王子中屋ジムに感謝ですね。勝つには勝ったが、もう少しアピールしたかった。来年は世界に向けていきたいです」と終始笑顔で会見を終えた。