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[海外ニュース]2012.5.30

フロッチが主役に

 26日に無敗のルシアン・ビュテ(ルーマニア/カナダ)を5回TKOに破ってIBF世界スーパーミドル級王座を獲得したカール・フロッチ(英)が、かつて苦杯を喫した相手、ミッケル・ケスラー(デンマーク)、アンドレ・ウォード(米)との再戦を望んでいる。
 強烈な連打を叩き込んでビュテを屠ったフロッチは34歳。31戦29勝(21KO)2敗という好戦績を誇る。過去2度のWBC王座獲得と合わせ、これが3度目の戴冠となる。しかし、本人はふたつの敗北を忘れることはできないようだ。ひとつは10年4月の「スーパー・シックス」トーナメントのグループステージでケスラー戦に敗れたもので、もうひとつは昨年12月、同トーナメントの決勝でウォードに判定負けを喫したもの。
 フロッチを悔しがらせている理由のひとつに、2戦とも相手の地元に乗り込んでの試合だった点が挙げられる。「前回は俺が敵地に乗り込んだのだから、今度は俺の地元で戦おう」というのが新IBF王者の主張だ。
 ふたりの標的のうちウォードは9月8日にチャド・ドーソン(米)との試合が決まっていることから、フロッチのプロモートを担当するエディ・ハーン氏はまずケスラーとの再戦を目指すことを明かしている。時期は9月、場所はもちろんフロッチの地元ノッティンガムだ。3万人程度を収容できる屋外スタジアムでの開催を計画しているという。
 しかし、ケスラーはライトヘビー級に転向したばかり。加えてデンマークではスーパースターということもあって、簡単に地元を離れるとは思えない。主役に躍り出たフロッチ陣営が、今後どんな条件を提示して交渉に入るのか。リング外の戦いも熱くなりそうだ。

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