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4月7日、台北市内の圓山花博流行館で行われたWBO(世界ボクシング機構)グローバル・フェザー級王座決定戦では、杉田ダイスケ(34=ワタナベ)が台湾プロボクシング界期待のリ・ユーチェ(29=台湾)と、共に流血を被る激しい攻防を繰り広げた。
勝敗を左右したダウンシーン
90年代に日本のリングでも活躍したロッキー・リン以来の台湾人世界ランカー誕生を、国内選手権5度優勝で、アジア競技大会にも2度出場したリに期待した会場は、杉田にとって「アウェイ」の様相が色濃かったが、6回までの採点は五分五分。さらに、前半からじわじわとプレスをかけていた杉田が、徐々に優勢になり始めていた。しかし、杉田優勢で終わりかけた9回に、リが渾身の左ボディブローを放つと、杉田がキャンバスに沈んだ。その後も、両者は最後の力を振り絞るように激闘を繰り広げ、結果的に杉田がダウンで、ジャッジ2者の支持を失う採点となり、軍配は3-0でリに上がった。
「アウェイは精神的なリズムが狂う」とも語った杉田
試合後に杉田は「過去の試合で、自分はアッパーで倒されているので、相手が研究していたら、これを狙ってくると思っていた。しっかり防げていると思ったら、不意打ちでボディに打ち込まれたので、効いてしまった」と、うなだれながらも、「倒されたパンチは、たまたまじゃなくて、計画的に狙われたものだったから」と負けには納得した様子だった。
新王者となったリは客席で引っ張りだこに
念願のベルトを巻いたリは「後半は、スタミナを大きく消費していたが、相手のブロッキングが顔に集中していたので、ボディにチャンスがあると、セコンドからも指示が出ていた」と振り返り、「激しい戦いだったので、今後の目標は休んでから考えたい」と安堵の笑みを浮かべた。
採点表