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[海外ニュース]2019.3.11

今週の海外注目試合

 今週の海外注目試合は16日(日本時間17日)米国・テキサス州アーリントンのダラス・カウボーイズの本拠地AT&Tスタジアムで開催されるビッグイベントから2試合をピックアップする。メインイベントで行われるIBF(国際ボクシング連盟)ウェルター級タイトルマッチ。王者エロール・スペンスJr(米国)に、WBC(世界ボクシング評議会)ライト級王者ミゲール・ガルシアが同級王座を保持したまま2階級上げて挑戦する驚きのビッグマッチ。
 さらにアンダーカードで注目なのが前WBC(世界ボクシング評議会)バンタム級王者ルイス・ネリ(メキシコ)の米国デビュー戦。元IBF世界スーパーフライ級王者マックジョー・アローヨ(プエルトリコ)を相手にバンタム級10回戦を行う。
 今年2回目のボクシングPPV(有料視聴)を地上波TV局のFOXが中継。PBC(プレミアム・ボクシング・チャンピオンズ)としてプロモートをマッチメイカーのトム・ブラウン率いるTGBプロモーションズが主催する。
エロール・スペンスJr.
 スペンスは17年5月に敵地英国でケル・ブルック(英国)に挑戦し、11回KO勝利で世界初栄冠すると圧勝の連続KO勝利でV2を達成した。現在の最激戦クラスと目されるウェルター級において、WBO同級王者テレンス・クロフォード(米国)とともに最強の呼び名も高い。
ミゲール・ガルシア
 一方のガルシアは昨年3月にセルゲイ・リピネッツ(ロシア)の持つIBFスーパーライト級王座に挑戦し判定勝ちで4階級制覇を成し遂げた。さらに7月には同王座を返上し自身が持つWBCライト級王座と、IBF世界同級王者だったロバート・イースターJr(米国)との統一戦に判定勝利した。
2階級差のある戦い
 両者の体格はスペンスが身長が177cmでリーチは183cm。ガルシアより身長で9cm高く、リーチで10cm長い。ウェルター級でも破格のパワーをみせているスペンスに対して、ガルシアはスピードで対抗するとみられる。さらにテクニシャン同士の対戦でもあるものの、ガルシアは自身の技術が階級差を埋め、さらに戦略で凌駕すると記者会見などで発言し、当日のパフォーマンスが注目されている。
 今回の階級を超えた危険な無敗対決について、かつて階級の壁をことごとく覆し、6階級制覇王者となったマニー・パッキャオ(フィリピン)の全盛期とガルシアの挑戦を比較する声も聞こえる中、両雄が巨大フットボールスタジアムのリングに上がる。
ネリvsアローヨ
 ネリは17年8月に山中慎介(帝拳→引退)に4回TKO勝利したが、体重超過で世界タイトルを剥奪。それ以降、昨年10月、12月とメキシコで戦線復帰し2戦連続KO勝利をおさめている。そして、今年に入りPBCのアドバイザー、アル・ヘイモンと契約を交わして今回が米国初登場となった。
 一方のアローヨは15年7月にアーサー・ビジャヌエバ(フィリピン)とIBF世界スーパーフライ級王座決定戦を争い新王者となるも、翌年9月の初防衛戦で現王者のジャーウィン・アンカハス(フィリピン)に敗れタイトルを失う。その後はルーシー・ウォーレン(米国)にも敗れ連敗となったが、昨年の6月に判定勝利で再起に成功。階級を上げてネリとの対決に挑む
 現在、WBCバンタム級シルバー王者として同級1位のネリはこの試合後に、WBC同級正規王者ノルディ・ウーバーリ(フランス)vs同級暫定王者の井上拓真(大橋)の勝者への挑戦を熱望している。

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