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層の厚い階級の一つとして近年、良質な選手たちが集まっているミドル級。その中で頂点に立つWBA(世界ボクシング協会)スーパー&WBC(世界ボクシング評議会)ミドル級統一王者サウル"カネロ"アルバレス(メキシコ)の次戦が決定。5月4日(日本時間5日)米国・ラスベガスのT-モバイル・アリーナで、IBF(国際ボクシング連盟)同級王者のダニエル・ジェイコブス(米国)と世界ミドル級王座統一戦が行われることが正式決定した。試合はアルバレスを擁するGBP(ゴールデン・ボーイ・プロモーションズ)と、ジェイコブスが所属するマッチールーム・ボクシングUSAによる共同プロモートとなった。
2冠王者サウス"カネロ"アルバレス
アルバレスは昨年9月にゲンナジー"GGG"ゴロフキン(カザフスタン)と因縁のリマッチに判定勝利し、ストリーミング配信の「DAZN」と5年11試合で超大型410億円契約を結んだ。さらに、12月は自身初となるニューヨーク、マジソン・スクエア・ガーデンでWBAスーパーミドル級正規王者のロッキー・フィールディング(英国)に挑戦し、3回KO勝利で3階級制覇に成功した。アルバレスはメキシコの戦勝記念日となるシンコ・デ・マヨに3冠統一、そしてさらに次のステップを狙う。
IBF王者ダニエル"ミラクルマン"ジェイコブス
同門のセルゲイ・デレフヤンチェンコ(ロシア)を、昨年10月に2-1の際どい判定で下しIBF同級王者となったジェイコブス。11年5月には脊椎の骨肉腫が発覚し、一時は現役続行不可能と言われていた時期があった。だが、1年7ヶ月ぶりに再起戦を初回勝利で飾ると、14年8月にはジャロッド・フレッチャー(オーストラリア)を5回TKOで敗り、WBA世界ミドル級暫定王座を獲得。重病からのカムバックにより"Miracle Man(奇跡の男)"と呼ばれるようになった。
PPVではないビッグマッチ
また、今回のミドル級3冠統一戦は米国内では課金システムとなるPPVでの中継ではなく、DAZNの通常配信契約で視聴できることを同サービスとコンビを組むマッチールーム・ボクシングUSAのエディ・ハーン・プロモーターが発表した。今後、DAZNが目指している新しいビジネスモデルとして、PPVからの脱却がアルバレスを中心に動いていきそうだ。その意味でも同じくマッチルーム&DAZNと契約を交わすWBO(世界ボクシング機構)同級王者のデミトリアス・アンドレイド(米国)、現在フリーとなっているゴロフキンの動向も気になるところだ。