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WBC(世界ボクシング評議会)フェザー級王者ゲイリー・ラッセル(29=米)対挑戦者同級1位ジョセフ・ディアス(25=米)のタイトルマッチ12回戦は19日(日本時間20日)、米国メリーランド州オクソンヒルのMGMナショナル・ハーバーで行われた。元五輪代表の実績を持つサウスポー同士の対決は経験値で勝るラッセルに凱歌があがったのか、それとも若いディアスが自力で新時代の扉を開けたのか。
〇ゲイリー・ラッセル(米)
12回判定(3対0)
×ジョセフ・ディアス(米)
スピードに勝るラッセルが先制するかたちで試合は始まったが、ディアスもガードを高く上げながら被弾を最小限にとどめて打ち返す。特に王者の弱点と判断してボディを攻めるシーンが多かった。5回までは一進一退の展開だったが、6回あたりからラッセルが抜け出す。ディアスはパンチが単発になり、王者に先行を許すことになった。終盤になるとラッセルのリードは安全圏に入ったように思えたが、それを悟ってか挑戦者は最終回に猛反撃。ラッセルのボディを攻め上げて逆転を狙ったが、ベテランの域に入りつつある王者を攻め落とすことはできなかった。採点は117対111(二者)、115対113だった。戴冠から3年2ヵ月で3度目の防衛を果たしたラッセルは30戦29勝(17KO)1敗。プロになって初黒星を喫したディアスは27戦26勝(14KO)1敗。
前座にはラッセルのふたりの弟が出場し、ともにKO(TKO)勝ちを収めている。16年リオデジャネイロ五輪ライトウェルター級銅メダリスト、21歳のゲイリー・アントゥアヌ・ラッセルはウィルマー・ロドリゲス(ドミニカ共和国)とのスーパーライト級8回戦で1回KO勝ちを収め、プロデビューから6連続KO勝ちにレコードを伸ばした。ロドリゲスは13戦9勝(7KO)3敗1無効試合。バンタム級6回戦に出場した25歳のアントニオ・ラッセルは、ジョナサン・レコナ・ラモス(メキシコ)と対戦し、5回TKO勝ちを収めた。アマチュア時代に全米ゴールデングローブ大会で優勝したこともあるサウスポーのアントニオ・ラッセルは11戦全勝(9KO)。ラモスは42戦17勝(6KO)21敗4分。
また、同じく前座にはWBCミドル級12位のイマヌエル・アリーム(米)が出場、ファン・デ・アンヘル(コロンビア)に6回終了TKO勝ちを収めた。17年1月にイェフゲン・ヒトロフ(ウクライナ/米)に番狂わせの6回TKO勝ちを収めながら、次戦でウーゴ・センテノ(米)に番狂わせの3回KO負けを喫したアリームは、これが再起戦だった。20戦18勝(11KO)1敗1分。4連敗のアンヘルは30戦20勝(18KO)9敗1分。