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WBA(世界ボクシング協会)スーパーフェザー級王者ホルヘ・リナレス(32=帝拳)は27日(日本時間28日)、米国カリフォルニア州イングルウッドのフォーラムで同級15位のメルシト・ヘスタ(30=比/米)を相手に3度目の防衛戦に臨んだ。WBC(世界ボクシング評議会)同級王者ミゲール・マイキー・ガルシア(30=米)やWBO(世界ボクシング機構)スーパーフェザー級王者ワシル・ロマチェンコ(29=ウクライナ/米)との対戦が期待されるリナレスは、サウスポーの挑戦者を相手に力の差をみせつけることができたのか。
〇ホルヘ・リナレス(帝拳)
12回判定(3対0)
×メルシト・ヘスタ(比/米)
開始早々からサウスポーのヘスタが積極的に攻めて出るが、リナレスは慌てずにブロック。ラウンド終盤、ヘスタが左ストレートをヒットした。ともにフェイントを多用しながら牽制し合うなか、3回からリナレスが左ジャブ、さらに右ストレートを上下に散らして主導権を握った。5回になるとヘスタは流れを変えようと再び出てきたが、リナレスも右ストレートで迎え撃った。リナレスの右が主導権を握ってはいたものの競ったラウンドが続いた。
折り返しとなった7回、ともにややペースアップの気配をみせて会場を湧かせたが、決定的なシーンを作り出すまでには至らなかった。8回、ヘスタの左、リナレスの右が相手を脅かすことはあるものの目に見えるダメージは与えられない。この回、リナレスが右目上をカット、鮮血を滴らせた。終盤に入ると劣勢を悟ったヘスタが攻勢を強めて出たが、リナレスは守るところは守り、攻めるところは攻めて優勢をキープした。10回にリナレスは鼻梁をカットしたが、これが勝負に影響を及ぼすことはなく、11回には単発ながら右を好打してダメ押し点を奪った。最終回、ヘスタの右フックや左が王者を脅かす場面があったが、リナレスがトラブルに陥ることはなかった。
採点は二者が118対110、もうひとりも117対111の大差でリナレスの勝利を支持していた。3度目の防衛を果たしたリナレスは47戦44勝(27KO)3敗、12年12月以来2度目の世界挑戦も実らなかったヘスタは35戦31勝(17KO)2敗2分。