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WBO(世界ボクシング機構)スーパーフェザー級王者ワシル・ロマチェンコ(29=ウクライナ/米)やヘビー級のWBA(世界ボクシング協会)スーパー、IBF(国際ボクシング連盟)王者アンソニー・ジョシュア(28=英)、スーパーライト級の前4団体王者テレンス・クロフォード(30=米)らの活躍に加え、ゲンナディ・ゴロフキン(35=カザフスタン/米)対サウル・カネロ・アルバレス(27=メキシコ)の注目ファイトが実現し、さらに世界戦史上最短KOなどの記録が生まれた2017年。そんな実り多い年も残りわずかとなった。この機会に1年を振り返ってみよう。
記録関連では、11月にIBFバンタム級王者ゾラニ・テテ(南ア)が英国で行ったシボニソ・ゴニャ(南ア)との防衛戦で記録した「11秒KO」が目を引く。41対1というオッズでが出ていたように、もともとミスマッチとみられたカードではあるが、それにしても11秒で決着がつくとは誰も思わなかっただろう。サウスポーのテテが放った最初のパンチ、右フックで意識を失うまでゴニャが立っていた時間はわずか6秒ほどだった。
クロフォードの主要4団体王座統一も価値ある記録といえよう。そもそもベルトが4本もあること自体が矛盾した状態ではあるものの、4団体時代に入ってから29年、自力で4本を収集した選手はホプキンスただひとりだったわけで、そういった意味ではやはり価値のあることといえるだろう。
このほか前出のガルシアの3階級制覇やゴロフキンの19連続防衛、ジョシュアの20連続KO勝ちなども目を引く。いずれもトップの記録ではないが、今後、どこまで数字を伸ばすか注目したい。
上記のコットのほかスーパーミドル級とライトヘビー級の元王者アンドレ・ウォード(米)、元世界3階級制覇王者シェーン・モズリー(米)、パッキャオと3戦したティモシー・ブラッドリー(米)、元世界4階級制覇王者ロバート・ゲレロ(米)らがグローブを壁に吊るした。20年近くにわたってリングを賑わしてきた元世界5階級制覇王者フロイド・メイウェザー(米)も8月のコナー・マクレガー(アイルランド)戦後に「これで本当に引退する」と宣言したが、過去に何度も戦線復帰しており、その言葉を額面どおり受け取るわけにはいくまい。