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WBA、WBC、IBF3団体統一世界ミドル級王者、GGGことゲンナディ・ゲンナビッチ・ゴロフキン(34=カザフスタン/米)対IBF世界ウェルター級王者ケル・ブルック(30=英)のタイトルマッチは10日(日本時間11日)、英国ロンドンのO2アリーナで行われる。試合を2日後に控えた8日、両者が共同会見に臨んだ。
ミドル級3団体統一王者
ゴロフキンは10年8月にWBA王座(当時は暫定王座)を獲得した試合を含めて6年間に17度の世界戦すべてでKO勝ちを収めてきた。WBC王座とIBF王座も手に入れ、いまや押しも押されもせぬ絶対王者としてボクシング界の頂点に君臨している。しかし、発するコメントは常に控えめで、相手に対するリスペクトが感じられる。それはこの日の会見でも同じだった。「私はブルックと彼のチームをリスペクトしている。これは私たちにとって最も重要な試合だ。彼は準備ができているようだし、私も万全の備えをしてきた。彼はスピードのある無敗の王者で、私にとってはスピードにどう対応するかというテストにもなる試合だと思う。私たちのスタイルが噛み合い、すばらしい戦いを提供できることを願っている。それがロンドンに来た理由なのだから」。
ゲンナディ・ゴロフキン(カザフスタン)
一方、一気に2階級上げ、約6キロ重いミドル級で王座に挑むブルックは「彼は試合のなかで、私が速くてパワフルで強いということを感じることになるだろう。一緒にいるだけで負けたような気分にさせるという点では、ゴロフキンはマイク・タイソン(米=元世界ヘビー級王者)みたいな存在だが、私は勝つためにどうすべきかということに集中する」と自信をのぞかせた。そしてフェリックス・トリニダード(プエルトリコ)、シュガー・レイ・ロビンソン(米)、シュガー・レイ・レナード(米)、フロイド・メイウェザー(米)、マニー・パッキャオ(比)といった複数の階級を制覇した歴史的な選手の名前を挙げ「彼らは体重の壁を破って偉大であることを証明した。私も自分が特別な存在であることを証明し、歴史に名を刻む」と加えた。
ケル・ブルック(英国)
戦績は、目下22連続KO中のゴロフキンが35戦全勝(32KO)、ウェルター級王座を3度防衛中のブルックは36戦全勝(25KO)。オッズは先週の6対1から11対2にわずかに差が縮まったが、依然として大差でゴロフキン有利が続いている。なお、WBAは「ブルックはミドル級での実績がなく健康、安全面で問題がある。さらにビジネス優先が明白なカード」として、この試合をタイトルマッチとは認定しておらず、試合はWBCとIBFのタイトルマッチとして挙行される。