スティバーン「瞬きするな」

　WBC世界ヘビー級王者バーメイン・スティバーン(36=ハイチ/カナダ/米)は来年1月17日(日本時間18日)、米国ネバダ州ラスベガスのMGMグランドガーデン・アリーナで初防衛戦に臨む。デビューから32連続KO勝ちという驚異的な記録を残している指名挑戦者デオンタイ・ワイルダー(米)が相手だけに厳しい戦いが予想されるが、スティバーンは「とにかく試合を見てくれ。瞬きしちゃダメだぜ」と自信をみせている。

　スティバーンはカリブのハイチで生まれ、カナダに移住してからボクシングを始めた。アマチュアで60戦49勝11敗の戦績を残したあと05年に米国でプロデビューを果たした。以来、26戦24勝(21KO)1敗1分のレコードを残している。ワイルダーには及ばないもののKO率は8割を超す。今年5月の決定戦でクリス・アレオーラ(米)を6回TKOで下して王座を獲得。ワイルダー戦が初防衛戦となる。「誰も私を叩きのめすことはできないよ。ベルトはどこへも行かないだろう。1月17日は短いが、痛みを伴う夜になるだろう。ごちゃごちゃ言うつもりはない。とにかく試合を見てくれ。瞬きをしちゃダメだぜ」と揺るぎない自信をのぞかせている。これに対し、08年北京五輪ヘビー級で銅メダルを獲得後にプロ転向を果たしたワイルダーは、32戦すべてを4ラウンド以内で終わらせている超ド級のスラッガーだ。身長200センチ、リーチ211センチと体格にも恵まれている。こちらも絶対の自信がある様子だ。「歴史をつくるときがきた。米国に世界ヘビー級王座をもたらすよ。そのために全力を尽くす。これまで32のKO勝ちと32の(敗者たちの)弁解を聞いてきた。33回目のKO勝ちを収めたときには弁解は聞きたくないね」と7歳年長の王者を挑発している。オッズは3対2でワイルダー有利と出ている。