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5日に後楽園ホールで行われた「ダイナミックグローブ」。アンダーカードでは、元日本ライトフライ級王者・田口良一(ワタナベ)がサウスポーの元IBF世界ミニマム級王者で現IBF世界ミニマム級10位、WBO同級8位のフローレンス・コンデス(比)と激突。田口にとって世界前哨戦とも言える一戦。試合後の両者に話を聞いた。
田口ダウンに会場騒然
開始から田口はガードを固めジャブ、ワンツーでプレスをかけると、1R終盤には早くも強烈な左ボディでコンデスの体をくの字に曲げる。コンデスは引きながらも左を狙うが、田口は両腕でブロック。しかし2R後半、優勢に見えた田口がコンデスの連打からの左フックをまともに浴びダウン。なんとか立ち上がりラウンドをしのぐ。3Rが始まると田口は、ダメージを感じさせず立ち上がりからジャブで先手を取ると、左ボディからワンツーと怒濤のラッシュ。34歳のコンデスは何度も追い込まれ倒れかけたが、その度にロープに体を預けて踏み止まり、鋭い左右を返すタフネスぶりを発揮。4Rも同様となり、田口はこの2ラウンドでダウンポイントを挽回。5R、田口はコンデスが誘っているのが分かり無理なラッシュを避ける。しかし、田口が出なければコンデスが先に仕掛け、出れば自らロープに下がり左の一発を狙うなど、老獪さで田口を惑わす。最終8R、田口は最後の勝負とばかりに左ボディを浴びせ、終了間際に再び渾身の連打でコンデスを追い込んだが倒すことはできず。判定は(76-75,77-74,77-74
)と3者が田口を支持。ダウンを覆した田口が世界初挑戦に向けて弾みをつけた。
右側の額を腫らすコンデス
大きく額を腫らし控室に戻ったコンデスは「田口はハートの強い選手だった。ボディは効いたが、他は効いていない。2ラウンドで終わったと思った」と悔しさを滲ませた。
ほとんど覚えていない。
2009年の田中教仁戦以来となるダウンを喫した田口は「ダウンした感覚はなんとなくあるが、肩もいつ痛めたのか、セコンドに何を言われたのかは覚えていない。6か7ラウンドで戻って、ポイントを取られていると思いいきました」と試合を振り返った。
ミニマム級で世界か
同席した渡辺均会長は、「今日の試合ならゴーサインを出せるでしょう」と世界戦を示唆するコメントを出した。