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3日、ひな祭りの日に東京・後楽園ホールで開催された女子興行「G Legend6」女子トリプル世界戦のメインでは、WBA女子世界ライトミニマム級王者、宮尾綾香(30=大橋)が同級10位ブアンゲルン・ワンソンチャイジム(21=タイ)を迎え4度目の防衛に臨んだ。
試合直前、大橋秀行会長から「右クロスが効くぞ」のアドバイスを受けたという宮尾は、その指示を生かすことができたのか――。
試合直前、大橋秀行会長から「右クロスが効くぞ」のアドバイスを受けたという宮尾は、その指示を生かすことができたのか――。
宮尾は力強かった
前日の調印式で「とにかく全身を動かす」の宣言とおり、宮尾は俊敏な動きで挑戦者を翻弄。初回から指示とおりの右をクリーンヒットさせ、主導権を握った。その後もスピードについてこれないブアンゲルンを尻目に宮尾が右で飛び込み続け、5Rに連打から最後はやはり「右クロス」で試合を決めた。しゃがみこんだ挑戦者は、立ち上がるも戦意喪失で10カウント。宮尾がタイトル戦初のKO勝利でV4に成功した。
清々しい両者
「強いチャンピオンでした。おめでとうと伝えたい。パンチが重かったし早かった。どんな選手なのかあまり情報がなかったので、1ラウンドに様子を見てから前に出ていく作戦だったが、先手、先手でいかれてしまった。昨日の再計量での減量はコンディションに影響していません」とは、敗れたブアンゲルン。会見中の宮尾の控え室に訪れ、笑顔で感謝の気持ちを表した。
一歩一歩前進
一方、会心の勝利にも宮尾は「4度目の防衛で緊張はなかったが、リングに上がるとやはり神聖な場所だと感じ、体が上手く動かなかった。全てにおいて足りない。華麗に勝つにはまだまだですね」と、満足感は得られず。それでもいつも以上にセコンドの声に反応できたことを収穫に上げ、大橋会長からアドバイスされた右クロスが効いたとも喜んだ。今後については「今はまだWBAのベルトを守りたい。時期が来れば統一戦もある」とし、会見を終えた。
大橋会長に感謝
「倒す自信も手応えもまだ分からない」。宮尾が最後にもらした言葉だが、新たな可能性は確実に示したはずだ。