日本プロスポーツ大賞

　第46回日本プロスポーツ大賞の表彰式が27日、都内のホテルで行われた。今年は、WBC世界バンタム級王者の山中慎介(31=帝拳)がボクシング界としては13年ぶりとなる殊勲賞を受賞したほか、東洋太平洋ライトフライ級王者の井上尚弥(20=大橋)が新人賞、元WBC世界スーパーフライ級王者の佐藤洋太(29=協栄)が功労賞を表彰した。

　昨日の報知プロスポーツ大賞に続き表彰式の壇上に上がった山中は「今年は3試合3KOと満足のいく成績でした。来年はもっといい成績を残せるようにがんばります」と2013年を振り返った。また、2年前に新人賞を受賞した経験がある山中は「一昨年の新人賞をいただいたときとは違う会場に来た感じ。あの時はスピーチすることもなかったですし、記者会見もなかった」と、今年受け取った賞の重みを口にした。昨日も顔を合わせた田中将大投手(東北楽天ゴールデンイーグルス)と連絡先の交換をしたかと聞かれ「してないです。知り合いのつもりで勝手にいますけど、お互いが活躍すれば、また会うと思います」と、2014年には米国のリングに上がる可能性をほのめかした。

　プロ入り後、初の受賞式を経験した井上は「まだまだ新人なので、もっと上の賞を貰えるようにがんばります。世界は見えているので、来年に一発で取ります」と、すでに練習を再開したボクシング界のホープが興奮を隠さなかった。元旦にもロードワークを予定しているとのことで、世界王者戴冠を誓った井上の動向にも注目したい。

　また引退をした佐藤は「場違い。表彰式の大きさにびっくりしました」と恐縮した様子。「井上君みたいな強い選手が出てきたから引退しました」と記者団の笑いを誘った。現在佐藤は、来年3月に地元の岩手県で開店する焼肉店の準備で大忙しとのこと。第二の人生も謳歌することを期待したい。