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前王者の清田祐三(30=フラッシュ赤羽)が今年7月の世界挑戦のために返上した東洋太平洋スーパーミドル級王座を懸け、昨年3月の防衛戦で退けた同級10位の松本晋太郎(28=ヨネクラ)と10日、後楽園ホールで再び激突した。
松本はまたしても負傷TKO負け
清田は、様子見は初回で十分と判断したのか、2Rに入ると左フック、右クロス、ボディと打ち分け猛攻を仕掛ける。これまで圧力を掛けていた松本もワンツーを返すがロープを背負ってしまい、3Rには清田の右で左目上をカット。この傷が4Rに深くなり、2度のドクターチェック後にレフェリーが試合を止めた。清田が4R37秒、負傷TKO勝利により再び東洋太平洋王座に就いた。
試合後の松本
前回の清田戦に続き、またしても負傷TKO負けとなった松本は、唇を噛み締めながら「効いたパンチはなかったが、やはり(清田には)体のパワーがあった。去年より自分のパンチは当たっていたし、差は縮まっていると思うが、勝たなきゃ意味がない」と言葉を搾り出し、悔しさを滲ませた。
ホッとしたと清田
一方、再起戦での勝利を一番に喜んだ清田は、控え室に戻ると大勢の記者に囲まれ会見を開いた。実力差をつけての勝利では、と問われた清田だが、「KOを狙って力み過ぎてしまった。納得のいく内容ではない。世界クラスで考えればまだまだ未熟」と反省。世界を経験した重みを感じさせた。それでも開始から相手を見極め、試合中に修正しながら左で組み立てられたことで収穫もあったと笑顔を見せた。
清田が復活
最後に清田は、再び東洋太平洋王座を守ることにも「防衛を重ねてチャンスを待ちます」と新たに決意。一度は道を見失いかけたが、「(7月の世界戦の)手応えはあったし、世界はそんなに遠くないはず。やり方ひとつで獲ることもできる」と再出発を誓った。
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