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WBC世界バンタム級王者、山中慎介(帝拳)が10日、2020年東京五輪ボクシング競技の会場となる予定の両国国技館で、アルベルト・ゲバラ(メキシコ)を挑戦者に迎え、5度目の防衛戦に臨んだ。大観衆に包まれた国技館が揺れた。
フィニィシュは「神の左」
大きくリングを回りながらロープ際まで下がって、アウトボクシングに徹するゲバラをチャンピオンがいつ捉まえるのか。序盤から、山中のペースで試合が進んだ。試合が動いたのは8ラウンド。ワンツーで放たれた「神の左」が挑戦者の顔面をジャストミート。この回、もうひとつダウンを追加していた山中は、9ラウンドにまたしても左ストレートを炸裂。レフェリーが試合を止めた。
山中慎介
「今日は予想以上にてこずってしまった。中盤に相手にプレスをかけたが、そこで打てなければ意味がない。特に右の使い方をもう少し練習しなければ、と試合中に思った」と反省の弁が先に出た山中。8回に奪った最初のダウンに関して、手ごたえはなかったという山中は「二度目も倒れるとは思わなかった」と振り返った。「今日よかったパンチは9回に倒したあの左の一発だけだった」と、快勝にも笑顔はなかった。
両足の裏がずるむけ
来日後に購入した日本製のシューズのせいで、4ラウンドには違和感を感じたというゲバラは、両足の裏の靴ずれがひどく「中盤以降は足が使えなかった」と悔しがった。「調子が良かったので悔しい」と下を向いた。「山中はパワフルな選手でリスペクトしている。今、気持ちは落ち着いている。意欲を持って今後につなげて、いつかはチャンピオンになりたい」と最後は笑顔で会見を終えた。