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[ショートインタビュー]2013.10.25

小國「頭が真っ白だった」

 今月5日、西から東にジムを移し臨んだ再起戦を判定でクリアした、前東洋太平洋スーパーバンタム級王者の小國以載(25=角海老宝石)。2戦続けて日本ランカーを破り、勢いづいていた岩崎悠輝(新開)の圧力を封殺し、元王者の復活を印象づけたが、小國自身は「まったく評価にならない」とダメだしを連発した。
10/5 岩崎vs小國
 試合から20日経ち、角海老宝石ジムで練習中の小國が試合を振り返った。
 「頭が真っ白でした。誰かが指示を出しているのは分かっていましたが、誰の声かはまったく分からなかった。良かったと言ってくれる人もいますが、内容はダメでしょ」。こう切り出した小國はリングに上がる直前、前回、神戸での王座陥落の悪夢が甦ったという。
ダメージはほとんどなし
 「あかんあかんって思ってからは、ほとんど記憶がありません。イップスみたいな感じですよ。フェイントも何もあったもんじゃなかった」。それでも距離を維持し続け、岩崎にボクシングをさせなかったのは驚きだ。小國は「練習でやっていることが無意識に出ただけ」と話したが、「もっと右が打てたろうし、もっと倒しに行けた。終盤、安全圏に入ってからは勝ちに行ってしまった。自分が倒されることを恐れていましたね」と不甲斐なさを悔やんだ。
緊張感のなかでの戦いだった
 移籍初戦、そして初の「聖地」後楽園ホールの緊張感もあった。「角海老宝石のみんなからどう見られるか、無様な姿だけは見せられない。凄いプレッシャーでした」と思いを明かし、最低限の仕事ができたことだけには安堵した。
東でも旋風を巻き起こすか
 今後については「持つと緊張するから、日本と東洋太平洋ならもういい(笑)」としたが、世界ランクの大切さは失った今になって感じるという。「あれないと、上に行かれへんやんっ(笑)。あの内容で大きなことは言えませんが、世界ランカーであれば誰とでもやりますよ」。角海老宝石にもすっかりと慣れ、ジムの中でも常に笑いの中心にいる小國。スーパーバンタム級戦線でも中心に戻る日は近そうだ。

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