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WBA、WBC世界スーパーウェルター級王座統一戦、5階級制覇の実績を持つWBAスーパー王者、WBCダイヤモンド・ベルト保持者フロイド・メイウェザー(36=米)対WBA&WBCレギュラー王者サウル・アルバレス(23=メキシコ)の12回戦は14日(日本時間15日)、米国ネバダ州ラスベガスのMGMグランドガーデン・アリーナで行われた。THE ONE(頂上決戦)と銘打たれた史上最大規模のスーパーファイト。44戦全勝(26KO)のメイウェザー、43戦42勝(30KO)1分のアルバレス。はたしてレフェリーから手を挙げられたのは――。
採点表
メイウェザーがスピードのある左で煽り、先にペースを握ろうとする。アルバレスは慎重に構え、ラウンド半ばからじわじわと圧力をかけ返す。ラウンド終盤、メイウェザーが飛び込んで右を浅くヒットした。2R、プレスしたいアルバレスだが、メイウェザーの速い動きの前に思ったように距離を詰められない。3R、両ガードを高く上げたアルバレスと、L字ガードでやりとりするメイウェザー。激しい打撃戦ではないが、ピリピリするような緊迫感が漂う。メイウェザーの浅い右が2発、アルバレスをとらえる。4R、アルバレスが圧力を強めるが、焦りからか雑な攻めになる。ボディブローを交えた攻撃で戦局の打開を図るが、アルバレスは目的を果たせないまま前半戦を終えた。
左:アルバレス 右:メイウェザー
5R、アルバレスの左に合わせてメイウェザーが右のカウンターを見舞う。怯まずに前に出るアルバレスは重いパンチを振るうが、なかなかクリーンヒットを打ちこめない。6R、アルバレスはボディブローを交えるが、メイウェザーは瞬時に対応。ブロックしつつ、すぐに速いパンチを返す。この日のメイウェザーは足を止めながら柔軟なボディワークと勘で対応、中長距離でやり取りするシーンが目立った。7R終盤、右アッパーを浴びた23歳が珍しく後退した。追うアルバレス、下がりながら応戦するメイウェザー。8Rになるとアルバレスがさらに積極的に手を出し、ブロックの上から強引にパンチを叩きつける。効率は悪いが、左のボディブローなどヒットしたパンチもあった。
メイウェザーの右がヒット
終盤に入った9R、メイウェザーは互いのパンチが届く距離に身を置きながらやりとりを続けた。機を見て右ストレートをヒットするなど、相変わらず非凡さを見せつけてリードを広げた。若いアルバレスは10R、相手をロープに詰めて右をヒットしたが、後続を断たれチャンスの芽を摘まれてしまった。11R、手数の減っていたメイウェザーだが、機をみて右ストレート、左フックをヒット。あらためて優勢を印象づける。最終回、余裕をもったのかメイウェザーは足をつかってサークル。一部からはブーイングも浴びたが、アルバレスに思ったような仕事をさせないまま自らのビジネスを完遂した。試合全般をとおしメイウェザーは経験値だけでなくスピード、スキルでも一枚も二枚も上であることをあらためて証明した。
拡大写真
勝敗は誰の目にも明らかかと思われたが、判定は意外にも2-0だった。「マジョリティ・デシジョン」のコールがあると、メイウェザーは「ウソだろ?」といった表情をみせた。採点はひとりが114対114とつけていたが、残る二者は116対112、117対111とメイウェザーの勝利を支持した。
メイウェザーが王座統一
メイウェザーは45戦全勝(26KO)、アルバレスは44戦42勝(30KO)1敗1分。