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バンタム級でWBC2位、WBO3位にランクされる岩佐亮佑(23=セレス)対フィリピン同級14位ジェッカー・ブハウェ(23)の10回戦は6日、東京・後楽園ホールで行われた。
3月の試合であわやKO負けという窮地に陥った岩佐にとっては、ノンタイトル戦ながら重要な一戦。はたして存在感を示すことはできたのか。
3月の試合であわやKO負けという窮地に陥った岩佐にとっては、ノンタイトル戦ながら重要な一戦。はたして存在感を示すことはできたのか。
岩佐は倒しきれず
サウスポーの岩佐に対し、ブハウェは最初から臆することなく攻めて出てきた。足と左ストレートで迎撃した岩佐だが、ブハウェのラフな攻撃を持て余す場面もみられた。2Rにブハウェはバッティングで右目上を2ヵ所カットした。世界上位ランカーの力をアピールはできないものの、ポイントは毎回のように岩佐がピックアップ。迎えた5R終盤、岩佐は左ストレートのカウンターでダウンを奪った。これで勝負はついたも同然だった。あとは岩佐がどうフィニッシュに繋げるかが焦点となったが、ここから再びもたついてしまう。危ない場面こそないが、圧倒するまでに至らないのだ。「何やっているんだ」「しっかりしろ」「世界へ行くんだろ」といった手厳しい野次のなか、23歳のホープは試合終了のゴングを聞くことになった。
判定はフルマーク
ストレスの溜まる内容の試合だったが、採点はジャッジ三者とも100対90のフルマークで岩佐の勝利を支持していた。16戦15勝(9KO)1敗。
治療後のブハウェ
右目上を3針縫合してから控室に戻ってきたブハウェは「試合前は世界ランクを食ってやろうと思って臨んだが、岩佐はストロングでファーストだった。特にストレートがよかった」と感想を口にした。23戦13勝(8KO)9敗1分。
自己採点は30点にも満たない
一方の岩佐はリング上で「自分の動きができていない。世界が見えてこない。30点にも満たない内容」と自己採点。控室に戻っても口をついて出てくるのは反省の弁ばかりだった。「足がうまく動かないし、前半のつくりがよくないですね。リズムがとれないとパンチが出ない。そうこうしているとバランス崩して相手に突っ込まれて、そこでやり直し――その繰り返しです。なぜそうなってしまうのか、自分でも分からない状況です」と、半ば自嘲気味に試合を振り返った。「世界なんて全然。圧倒しないと世界は見えてこないですね」という本人の言葉を待つまでもなくWBC2位、WBO3位の肩書に相応しい戦いができたとは思えない。小林昭司会長も「25点」と辛い採点をつけた。
小林会長は25点の評価
次戦では東洋太平洋王者の椎野大輝(三迫)に挑戦するプランも浮上している。「やりたいです。サバイバルマッチで自分を引き締めたい」その口調は、まるで自分自身を鼓舞しているかのようだった。