12年分の思い

　4月8日に両国国技館にて開催されるWBC世界バンタム級タイトル戦で、王者・山中慎介(帝拳)に挑むマルコム・ツニャカオ(真正)が1日、1ヶ月間に渡るスパーリングを打ち上げた。12年ぶりの王座奪還を目指すツニャカオに現在の心境と体調を聞いた。

■ワールドプレミアムボクシングVol.17「The REAL」
WBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦
王者山中慎介(帝拳)VS挑戦者・マルコム・ツニャカオ(真正)
■日時:4月8日(月)
■会場:両国国技館
■お問合せ:帝拳ジムTEL.03-3269-6667

　12年という世界王座奪還までに要した時間は長かった。5年前にトレーニングの場を母国フィリピンから自身にとっては異国の地である神戸に移してからも、ツニャカオの気持ちに迷いはなかった。

■現在の体調はいかがですか?
ツニャカオ:順調にきています、アイ フィール グッド!今までにないくらい順調にきました!サポートしてくれるみんなに感謝です。
■ウェイトは現在どのくらいですか?
ツニャカオ:今日の練習終わりで1,4kgオーバーだよ。順調だよ。予定よりちょっと早いね。

■スパーリングは何ラウンドこなしましたか?
ツニャカオ:147ラウンド。ちょうどいい感じだね。
■改めて試合に向けた意気込みをお願いします。
ツニャカオ:調子は抜群にいい。試合まであと1週間。体調に気をつけて万全の状態でリングに上がるだけ。サポートしてくれるみんなに感謝の気持ちを持ってね。

　ジムメートの長谷川穂積の話
■マルコムに送る言葉はありますか?
長谷川:やることはやった感じでしょう、このジムにきて5年、集大成だと思う。勝ったらその集大成にも未来はできてくるし、負けたら年齢的にもね。もうちょっと早くチャンスがあればとか、色々意見はあると思うけど、このジムにきて5年経ったことで、マルコムのスタイルが完成して、タイミングとしてはイイ時にチャンスがきたと思っていますね。ボクシングは何が起こるかわからないスポーツ。番狂わせを起こして欲しい。あとはリングに上がって力を出してくれたらと思います!

　万感の思いで最後のスパーを終えた、マルコム・ツニャカオ。最後はジムメートらからの大きな拍手で見送られた。神戸で生活を始めて5年。在住フィリピン人の希望の星は、ジムメートにも恵まれ、これまで長谷川穂積と共に真正ジムを引っ張ってきた。12年ぶりの世界王者奪還を目指して昇る4月8日の、『マルコム』の雄姿をお見逃しなく。