ドローなら王者が2人?

　4月4日に横浜アリーナにて行われるWBA世界スーパーフライ級王座統一戦の調印式が水道橋の東京ドームホテルで行われた。
　会場に集まった報道関係者を前に休養王者の清水智信(金子)陣営とテーパリット・ゴーキャットジム(タイ)陣営がグローブチェックを行い現在の心境を語った。

　今回の統一戦は、日本製ウィニング社の8オンスのグローブ(赤)が使用される。用意された4組のグローブの中から先にテーパリットが1組を選び、残りの3組から清水が試合で着用するグローブを選択した。
　試合を直前に控え、清水は「減量も順調にいって体もでかくなっている。スーパーフライの体になった。パンチ力も上がり、カウンターの精度も上がっている。後は自分のボクシングをやりぬくだけ」と静かに闘志を燃やした。

　正規王者として統一戦に臨むテーパリットも「コンディションはいい。今回はどちらが正規王者なのか見せつける。前回の亀田大毅戦よりも激しく戦い6ラウンド以内にKO勝利する。」と自信を見せた。

　今回の統一戦は、世界王座獲得後の負傷が理由で休養王者となった清水と正規王座決定戦で亀田大毅(亀田)に勝利したテーパリットのベルトを統一するために開催される。
　仮にこの試合がドローとなった場合の対応について、今回のスーパーバイザー(立会人)を務めるアラン・キム氏より説明があった。

キム氏　仮にドローという結果になっても両選手とも現在の地位(清水は休養王者・テーパリットは正規王者)に変わりはないが、怪我が理由で休養となっている清水が明後日試合を行えるのだから、現在の地位は意と反する。場合によっては、WBA史上初となる同一階級に同時期に2人の世界王者が誕生する可能性もある。
　個人的には、本部に対しリマッチを推薦するが、詳しい内容に関しては4月4日の試合前までに解答できるよう、今夜にもWBA本部に確認する。
　ドローになることなど望んでいない両世界王者が今回決着をつけることを願うばかりである。