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[試合後会見]2012.3.28

W級王座、打撃戦の行方は

 日本&東洋太平洋ウェルター級王者"倒し屋"渡部あきのり(協栄)が2本のベルトを懸け27日、後楽園ホールで日本最強挑戦者・斉藤幸伸丸(輪島スポーツ)の挑戦を受けた。
 試合は、フェイントを織り交ぜプレスをかけるサウスポー渡部に対し、2度目のタイトル挑戦の斉藤が、渡部の打ち終わりに右を狙う展開となった。
試合後の両者
 4R、倒しに出た渡部はボディからワンツーをまとめるが、斉藤も左を伸ばし応戦。ベルト奪取の執念を見せ、4R終了時の採点こそ3-0とリードを許したが、8Rの採点では0-1で斉藤が巻き返した。
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 終盤もスタミナの切れかかった渡部と互角に打ち合い、このまま判定にもつれ込むかと思われたが、11Rに斉藤の右側頭部(遇バツ)の出血が酷くなりドクターチェックが入る。
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 この中断で斉藤は集中の糸が切れたのか、再会直後に渡部の左を不用意に受け痛恨のダウン。渡部は立ち上がる斉藤に猛ラッシュをかけるとレフェリーが割って入り11R 1分59秒、逆転TKOで日本2度目、東洋3度目の防衛に成功した。
 10Rまでの採点は、95-95,94-95,95-95の0-1で斉藤がリードを保っていた。
斉藤、再度挑戦か…
 敗れた斉藤は、試合後の会見で「勝ちが見えて調子にのってしまった。輪島ジム初のベルトが…、くそー!」とベルトに手がかかっていただけに11Rでの一発を悔やんだ。今後については「歳(33歳)はくっているけど、年々強くなっていると感じる。もう一度やりたいが、家庭もあるし今までのようにボクシングに専念できるかどうか」と進退の明言を避けた。
渡部は世界を目指す!
 一方、起死回生のTKOで王座を死守した渡部は「斉藤選手は良いボクサーだった。何度も効いたパンチがあった。それに比べ、自分は学習したことも出せない馬鹿!」と試合内容に不満。それでも「プロなら面白い試合を見せたい。もっと上のボクシングを目指す為なら、負けてもいいと思っている」と"倒し屋"の持論を展開した。
 最後に渡部は、今年は世界ランクトップ10入り(現在WBC26位)を目標とし、今後は世界を視野に防衛に臨むと話した。

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