[公開練習]2026.8.17
吉良大弥が最速タイ戴冠へ! 「スピードとパワー、ボクシングIQは上」
WBA(世界ボクシング協会)ライトフライ級1位の吉良大弥(23=志成)が17日、都内のジムで報道陣に練習を公開した。
吉良は、9月2日(水)、横浜BUNTAIで開催される「NTTドコモ Presents Lemino BOXING ダブル世界タイトルマッチ」のメインイベントで、元WBA王者で同級2位のカルロス・カニサレス(33=ベネズエラ)との王座決定戦に臨む。
アマチュア52戦46勝(16RSC)6敗の成績を残し、2024年6月にプロデビューした吉良は、3戦目で世界ランカーを撃破すると、わずか5戦目で世界戦にたどり着いた。勝てば、田中恒成氏が持つ日本人男子最速タイとなるプロ5戦目での世界王座奪取となる。
立ちはだかるのは、攻守に引き出しを持つ元世界王者。キャリアで大きく上回る難敵を前にしても、吉良の言葉から迷いは感じられなかった。120ラウンドの実戦練習で磨いたのは、持ち前のスピードと攻撃力だけではない。吉良は、カニサレス攻略への確かな手応えと、その先に描く壮大な野望を口にした。
デビューからコンビを組む佐々木修平会長は「キャリアは少ないが、大弥らしい勢いのあるボクシングを見せてほしい。状況に応じて戦術を変えることができ、ボクシングIQも高い」とポテンシャルを評価。「気負いすぎず、頭の中をクリアにして戦うこと」と平常心の大切さを説いた。
吉良は「体重も順調に落ちていて、良い感じに仕上がっている。相手は攻めることもできるし、下がってボクシングもできる。不意に怖いパンチがあるので気をつけたい」と元世界王者を分析。その上で、「自分の方が頭を使ったボクシングができる。スピードとパワーも上回っている」と自信を示した。
この試合に向けて120ラウンドのスパーリングを消化。元OPBF東洋太平洋フライ級王者の桑原拓(31=大橋)、日本ライトフライ級3位の片岡雷斗(20=大橋)、元日本・OPBF東洋太平洋フライ級王者の飯村樹輝弥(28=角海老宝石)、2026年U-23アジア選手権銀メダリストの岩井大地(東京農業大学)といった、そうそうたる選手と手を合わせてきた。
吉良は「ガードや避ける動きなど、ディフェンスの質を上げてきた。攻めは臨機応変に。判定でもKOでも勝てればいい。冷静になるために、あえて判定と言っているが、KOする気はある」と、元王者攻略へのイメージを描いた。
ジムの先輩で尊敬する世界4階級制覇王者の井岡一翔(37)から、スパーリング前に「余裕を持ってやろう」とアドバイスを受けたことも明かした。「世界戦なので張り詰めていたところを見られていた。さすが、よくわかっているなと思った」と、偉大な先輩の言葉を胸に刻んだ。
会見後には、シャドーボクシングとミット打ちを1ラウンドずつ披露。全力ではなかったが、大里拓未トレーナーの構えるミットに、シャープなジャブとコンパクトなワンツーを打ち込んだ。
「今、志成ジムにはベルトがないが、一番年下の自分が獲ってくることで意味のあるものにしたい。自分が世界チャンピオンになることで、同世代の選手に何かを感じてもらえたら」。
プロ5戦目での世界王座奪取については淡々と受け止める吉良だが、視線の先にあるのは日本人男子最速タイの記録だけではない。
「井岡さんを超えるのは、世界5階級制覇した時」。
23歳の新鋭が元世界王者を乗り越え、ライトフライ級の主役へと躍り出る。9月2日、横浜のリングで新たな歴史を切り開く。
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