[試合後会見]2026.5.6
涙のリングに刻んだ覚悟。中野幹士が再出発の一戦

OPBF東洋太平洋フェザー級王者の中野幹士(30=帝拳)が6日、後楽園ホールで開催された「DYNAMIC GLOVE on U-NEXT 43」のメインイベントに出場、フェザー級10回戦でIBF(国際ボクシング連盟)同級5位のレラト・ドラミニ(32=南アフリカ)と拳を交えた。
昨年11月のIBF世界フェザー級挑戦者決定戦以来となる再起戦。世界上位に名を連ねる難敵を前に、中野がどのような修正と進化を見せるのかに注目が集まった。
サウスポー中野は、ジリジリと距離を詰めてワンツーをヒット。ラウンド終了間際、中野は左ボディストレートを当てると、バランスを崩したドラミニを見てレフェリーはダウンを宣告。3回、ドラミニは左右に揺さぶりをかけながら現状を打破しに行くが、中野は冷静に対応。強烈な左ストレートを叩き込むと、左カウンターで2度目のダウンを奪った。4回、中野は左ストレートで効かせると追撃の右フックで3度目のダウンを奪い、フィニッシュ。再起に成功した中野は歓喜の涙を流した。
試合後、中野は控室に戻っても涙が止まらなかった。「リングに上がるまで、動き回る相手をどう崩すかイメージできず不安があった。ここで結果が出なければ、いろいろ考えないといけなかった」と胸中を明かしつつ、「この先も続いていくので、自信を持ってリングに上がりたい」と前を向いた。
粟生隆寛トレーナーは「これまではパンチを当てた後に下がる癖があったが、今回は我慢して距離を保つことを徹底した」と修正点を説明。陣営としての狙いが機能した内容だったことを示唆した。
一方のドラミニは「ダウンを取られるまではゲームプラン通りだったが、警戒していた左をもらって流れが変わった。これまでの相手よりパワーがあった」と振り返り、「先月息子が生まれたばかりで精神的にもチャレンジだった」と静かに語った。
コリン・ネイサンマネージャーも「一発で状況が変わるのがボクシング。勝つために来日したが、無事に帰れることが何より」と話し、帝拳プロモーションへの感謝を口にした。
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