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[立ち話]2026.2.12

マレーシアのボクシングを盛り上げたい! 日本で磨くアイマンの挑戦

マレーシアのボクシングを盛り上げたい! 日本で磨くアイマンの挑戦

 WBCアジア・シルバー・スーパーフェザー級王者で、OPBF東洋太平洋フェザー級12位のアイマン・アブ・ベーカー(33=マレーシア)が、1月上旬から来日。東京・八王子中屋ジムでトレーニングに励んでいる。

 マレーシアのプロボクサーは、現在わずか20名ほど。しかし、近年はジムの数が増え、正式なコミッション設立に向けた動きも始まるなど、国内のボクシング熱は確実に高まりつつあるという。

 そんな流れの中で、アイマンは「マレーシアのボクシングをもっと盛り上げたい」という強い思いを胸に、日本での武者修行を選んだ。
これまで母国では1試合のみ
 これまで15戦を経験しているが、母国マレーシアでの試合はわずか1度のみ。ほとんどのキャリアをフィリピンやタイで積み重ねてきた。

 実戦を最優先に考え、環境を求めて海を渡り続けてきた姿勢からも、ボクサーとしての向上心の強さがうかがえる。
今岡武雄氏の紹介で来日
 来日のきっかけとなったのは、関東と関西で9店舗を展開するアマチュアジム・ボクシングクラブが、昨年10月にマレーシア・クアラルンプールでジムをオープンしたことだった。オープン間もなく、アイマンが「練習をしたい」と訪ねてきたという。

 元OPBF東洋太平洋フェザー級王者で、同クラブ代表の今岡武雄氏は当時をこう振り返る。「ある程度キャリアを重ねた選手は、自分のスタイルや考え方が固まっているものですが、アイマンは先入観にとらわれず、とても素直にボクシングを学ぼうとする。その姿勢が強く印象に残りました」

八王子中屋ジムで練習中

 今岡氏の指導を受ける中で、アイマンは「もっと教えてほしい。今岡さんはどこでボクシングを学ばれたのですか?」と質問。現役時代に師事していた八王子中屋ジムの中屋廣隆チーフトレーナーを紹介されたことが、今回の来日へとつながった。
熱心にアドバイスに耳を傾けていた
 この日の練習では、中屋チーフトレーナーのアドバイスに真剣な表情で耳を傾け、同じ動きを何度も繰り返して体に染み込ませていた姿が印象的だった。「基本を教えてもらって、本当に感謝している」という言葉からも、学ぶ姿勢の素直さが伝わってくる。

 ずっとフィリピンでトレーニングしてきた影響もあり、上体の柔らかさと独特のリズムは目を引くが、そこに日本式の基礎と技術を取り入れようとする真面目さがある。決して派手さを追わず、地道に積み重ねていく姿勢が、日本での練習風景からも感じ取れた。

 ボクシングを始めたのは8歳の時。モハメド・アリのファンだった母の勧めがきっかけだった。アマチュアを経て21歳でプロデビュー。自身の最大の武器として挙げるのは、相手に合わせて戦い方を変えられる柔軟性だ。
「チャンスがあれば日本で試合がしたい」
 後楽園ホールで試合を観戦すると、「歴史の深さを感じた」と目を輝かせた。「チャンスがあれば、日本で試合がしたい」。その表情には、明確な目標が宿っている。

 現在はフェザー級でランクされているが、主戦場はスーパーフェザー級。日本での実戦も、決して夢物語ではない。
マレーシアでは知られた存在
 2018年7月、マレーシア・クアラルンプールで開催されたマニー・パッキャオ(比)の世界戦アンダーカードに出場したことで、アイマンは母国ボクシング界では名の知られた存在となった。

 日本で技術と経験を積み重ね、その背中でマレーシアの若い世代に夢を示すことができるか。静かに、しかし確実に前へ進むアイマンの挑戦は、今まさに始まったばかりだ。

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